ああ、不撓不屈の方言修行時代

前にも書きましたが、4年間の東京生活でも方言から離れられない僕でした。

当時は、自分ではそんなに訛っていないと思ってましたし、まだ自分の方言度なんて甘いものだと知らなかったのです。

jibun

32年前、消防に入って先輩たちのディープな方言トークに圧倒されました。

「おれもそこにてーってってごせいや」
(俺もそこに連れて行ってくれよ)

「わっちゃなに人をせかしまわっとだいや」
(お前ら、なんで人をからかってんだよ)

など、まぁ枚挙にいとまなしとはこのことです。
そりゃいくらなんでも汚すぎるだろ、と逆に引いてしまうくらいでした。

僕の方言炸裂の歌を聞いた人は、普段でもそんな言葉を使っているかと思っているみたいで、

「えー、話したらぜんぜんフツー」

とがっかりされることがあります。

まぁ、訛ってたり、語尾に「や」とか「け」とか付けるくらいなものです。

ですが、就職してからは意図して方言を多用するようになりました。

僕が就職したのは22歳の時ですが、まぁ言ったら若造がはるかに年上の人といろいろ話さなきゃならない状況が多々生じてきたわけです。

当時は救急搬送する場合、住所、氏名、職業、生年月日を聞かなければ救急搬送報告書が書けなかったんです。

「すいません、住所は?」
「お名前は?」
「お仕事は?」
「生年月日は?」

などと聞いていくうちに相手はイライラしてくるわけです。

「お前らなぁ、人がこがに苦しんどるのに、何ごちゃごちゃ言っとっだいや!

お前ら、なにかぁ、職業や生年月日言わんと運ばんちゅうだか、こらぁ!」

と、お腹を押さえながら怒鳴るおじさんを、まぁまぁとなだめすかして、ようやく聞き取り終わり、なんてことがよくありました。

だんだん会話術をマスターした私は、おそらく全職員の中でもかなり優秀な聞き取りマスターになっていたと思います。

「すんませんなぁ、お腹が痛ぁて苦しい時に、こがんこと聞いて申し訳ないですけど、なんと生年月日を教えてもらえんでしょうか。うちらもかなわんだが、こがなこまいこと聞かんでもよかりさぁなもんだけど」

などとフランクに方言テイスト満載で質問すると、苦しみながらも親近感を持ってくれてスラッと話してくれるのです。

当時は、後年自分が心理カウンセラーの勉強を始めるなどまったく思ってもいませんでしたが、仕事上でその訓練をしていたわけです。

起こったことにムダはないと言いますが、ほんにですなぁ(^o^)

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