連続放火事件のニュースを、毎年のように目にしますが、ご存じでしょうか。

出火原因のナンバー1は、「放火」です。

そして、ナンバー4は、「放火の疑い」です。

私が以前調査した火災も、「放火の疑い」となったものもありました。

出火原因を調査しても特定できる物的証拠や目撃証言が出てこなくて、おそらく「放火」であろう、というものが「放火の疑い」となります。

火災調査時は関係者、住宅の場合は所有者、居住者の立ち会いを求めます。

たいがいの人は、

「俺のせいじゃないぞ。俺は被害者だぞ」

という意識を持っています。

なので出火室の炭化深度などを計測して、焼けの方向性を説明したり、たとえば灰皿の置いてあったの床板の炭化部分を見せたりして説明します。

それでも納得しない人もいます。

ずいぶん前ですが、ヘビースモーカーの人の家が焼け、現場検証時の立ち会いをしていても煙草をくわえて火をつけるので、警察官に怒鳴られて渋々消していました。

「俺は煙草をちゃんと消した! 間違いない!」

と大きな声で開き直りながらたばこをくわえれば、そりゃ警察さんも怒りますわね。

原因が判明すれば、調査員としても「やれやれ」という気持ちになるのですが、いくら焼け落ちた家屋を発掘しても、原因が見つからず途方に暮れることもあります。

警察さんと、ため息をつきながら、「決め手」がないかと頭をひねります。

調査書は「調査中」で上げたものの、一月ごとに関係者に質問調書を録りに行ったり、刑事課さんに出向いて新情報の有無を聞きます。

関係者の対応も様々で、

「まだ文句あんのか!」的な人もいます。

やはり、人間関係はコミュニケーションです。

言葉ひとつで非協力的で攻撃的になったり、面倒くさがるどころか恐縮しながら質問に答える人、様々です。