現場の話はなるべく

去年から、私の講演での話の中に消防のことも入れるようになりました。

在職中はライブでは仕事の話は絶対にしないと決めていたんですが、今はあえて入れるようにしています。

消防職員って、けっこう身近にいるし、事故現場とか火災現場でその活動を見ているからよく知ってるよ、っていう人が多いと思います。

ところが、講演で実際にあった現場の話などをしていると、

「そんなに大変だったとは知らなかった」

とよく言われます。

「もっと聞きたい」

とリクエストされます。

これが現職の時には話せないんですよね。

避難訓練の後の話とか、防火講話で話す時にそんな話をしても、

「それがお前らの仕事だろうが!」

という反応を予想しているからです。

基本、災害からどうして身を守るか、初期消火はいかに大切かなどを話す場で、自分らの仕事が実は大変なんです、なんて話すことはありません。

「んなもん、お前ら公務員と違って、俺達こそこの不景気で大変なんだよ!」

と言われることが容易に想像できますから。

ただでさえ、防火講習会などで住宅用火災警報器の説明しても、ものすごい勢いで突っかかってくる人がいましたからね。

消火器の説明をする時もそうでした。

「なんで安く消防があっせんしてくれないんだ!」という人がいるかと思えば、

「消火器、消火器って、お前ら公務員が消火器販売の宣伝してええんか!」

なんて、もう予測不可能な文句を言う人がいます。

なので、実際の現場のリアルな話などは意外に知られていないのでは、と思うわけです。

それに加えて、消防職員自身も、悲惨な現場や危険な状況にも慣れてしまい、一般の人からすると「特別なこと」だということに気づかなくなっているということもあります。

私自身も、講演会に来られたお客さんから言われて、そうなんだ、と気づいたしだいです。

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