「幸せ」を口にするのは照れくさい

男性が「幸せ」を口にするのは、ちょっと抵抗があります。

私が妻と結婚の約束をしたときも、

「君を必ず幸せにする」

とは・・・残念ながら言ってません(笑)

でも、幸せになりたいのは男性も女性も同じです。

私が「幸せってなんだろう?」と考えるようになったのは、消防士になってすぐでした。

ビビりながらも慣れない救急現場に出動するようになったころでした。

ニンゲンはあっけなく死ぬのだ、ということを知ってからです。

kyuukyuu

当たり番というか、なぜか同じ救急隊メンバーが死亡事故に連続して当たることがあります。

ひと当番で、何件も死亡事故に遭遇することもあれば、数カ月ないこともあります。

交通事故だけではなく、「急病」「一般負傷(ケガ)」でも心肺停止の傷病者が続くことも。

一時期、多くの心配停止した人たちの顔を見たため、非番日に視界に入る人の顔を見ると、その人の死に顔がリアルに浮かんでしょうがないときがありました。

人は誰でも死ぬのだ、という当たり前の事実を、これでもかというほど突きつけられたせいなのでしょう。

自己啓発本を手に取って、「成功」という文字を目にしてもピンときませんでした。

資産家の経営者が胸をかきむしりながら苦しみ、息絶える姿を見ました。

他県から流れて来たホームレスの男性が路上で意識を失い、呼吸停止した姿も見ました。

「成功」という言葉より、「幸せ」という言葉のほうが、私にとっては尊く、切実な救いに思えました。

今はどうかというと、やっぱり「幸せ」という言葉を口にするにはまだ抵抗があります。

なので、かなり幸せだと感じながらも、「嬉しい」「楽しい」「おいしい」という言葉を「幸せ」のかわりに使っています。

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