人を傷つけるのは「差別語」だけではない(社会教育部会研修会)

2015年9月13日に、鳥取市のさざんか会館を会場に、平成26年度鳥取市人権教育協議会の社会教育部会全体研修会の講師をつとめさせていただきました。

鳥取市のいろんな職場や地域で人権教育にたずさわっておられる方々が、会場には100人以上参加されて、満席でした。
緊張の面持ちで開始を待ちました。

間に休憩をはさんでの長時間の講演でしたが、最後まで真剣に聞いていただき、熱が入りました。

当日の講演概要を鳥取市人権教育協議会だより「つなぐ」に掲載していただきました。

鳥取市人権教育協議会だより「つなぐ」に掲載された石川の講演の様子

全体研修会講演概要

人を傷つけるのは「差別語」だけではない

私は、元消防署職員消防士、在職中にはさまざまな自損行為の現場にも行った。
励ますつもりの言葉が、かえって多くの失望を与えてしまった事もある。また、「うつ病」や「自死」の家族への差別もある。
例えば、父親が「自死」したある家族は、そのことが原 因で娘の縁談が破談になった。
いろいろな悩みがある人に対して、よかれ と思って声をかけてもかえってその人を苦しめる事がある。
本当の「思いやり」には想像力が必要であると思う。

「笑い」でストレス解消!

いじめをする子はストレスがたまっている。
ストレスの解消法が分からなく、蓄積された満たされない心が「い じめ」を生む。ストレスは万病の元である。
「笑い」でNK(ナチュラル・キラー)細胞を活性化させ免疫力を高めることで、万病の元であるストレスを解消しよう。

人とのつながり、地域のつながりを大切にする

大災害を経験し、最初の悲しみ・苦しみを我慢していると、だんだん大きなストレス(惨事ストレス)になる。
解消法としては、同じ体験をした仲間(同僚)と愚痴る。
怒り、悲しみ等自分の気持ちを上手に相手に伝える。
笑ったり、冗談を言ったり、音楽を聴 いたりする。
ショックな事があった時は、話す、泣く、抱きしめられる…。

家族の病気で学んだこと

妻がうつになったときどうしたらよいか悩んだ。
本も読んだ。そして、いろいろなヒトに話を聞いて分かったことは「居場所・存在価値・味方」が大切だということ。
これは、子育てや 夫婦関係にも言える事であると思う。
「正しい事」を言うのは楽である。苦しんでいる人は分かっている。「あなたのそばにいるよ」「あなたが大切だ」「いつもあなたの味方だ」と示す事が必要だと思う。

消防生活で学んだ事(命の重さと輝き)

二十代で消防署に入って翌年結婚した。
数か月後、地元で元軍事工場の建物で大火災が発生した。
消火に向かい、建物の中に入り放水しても天井まで届かない。建物の中は煙が立ち込め何も見えない。目の前に焼けた鉄板の屋根が落ちてきた。まさに死ぬところであった。
健康でいるのが当たり前、生きていて当たり前と思っていたが、生かされている事への感謝を感じた。また、大きな火傷で服がはがせない状態の子どもが意識がなくても、苦しみながら必死に生きようとしている。命の重さは すごいと感じた。この重さの前には、家柄とか国籍とか関係なく、人が必死に生きようとする姿の前に差別は存在できない。

親子で、家族で、地域で夢を持つ

どんな夢でもいいから、家庭、友人聞、地域で夢を語る。
また、親が楽しそうに生きると子どももまた「夢」を追いかけてくれる。
普段忘れがちな「心のメッセージ」をお互いに伝える事が重要である。

参加者の感想から

◆消防士としての経験を通しての命の大切さがよく伝わってきた。

◆「命の重さと輝き」が人問の原点。「生きている事はありがたい」面白い話術で、歌で良い研修方法でした。
「人が必死で生きようとする姿の前に差別は存在できない」
紅白にでれますように!!

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