「夫が子育てを手伝ってくれないんです」講演会のあとに聞いた言葉

保育園~高校の保護者会主催の講演会で講師をつとめる機会が多いのですが、よく聞く言葉があります。

「うちの主人は、ぜんぜん子どもの面倒をみてくれないんです」
「うちの旦那さんは、家事をまったく手伝ってくれないんです」

という声です。

私の子育て時代は、参観日というと私が行っていましたが、お父さんの参加はほんとに少なかったものです。
最近、よく人権参観日の講演講師にご指名いただき、参観もさせていただくことがあります。
一緒に参観している保護者で、お父さんの比率は、かつてより圧倒的に多くなっているという印象です。

それでも、保護者会役員をされている女性の方から、
「うちは義父さんの気風を受け継いでいて、家事・子育てはほぼ私まかせです」
と言われる方も少なくありません。

お聞きすると、おじいちゃん・おばあちゃん(義父母)と同居しているわけではない核家族でも、そういうお父さんは多いようです。

中には、「たまに手伝ってくれるが、よけいにイラつく」とおっしゃる方もいます。

講演の中でも少しお話するのですが、

「お母さん方がおっしゃるのは、ご主人がたまに手伝っても中途半端で終わるとか、『手伝ってやった』と家事は妻の仕事前提で物を言うとか、とてもムカつくことが多いと」

会場の女性陣は大きくうなずく方が多く、男性は他人事のように無表情で、その対比が見事です。

「その気持はよーくわかりますが、お母さん方に今日はお願いがあります。
最初は大目に見てあげてください。そして、ムカつく気持ちを抑えて、なんとかひとつほめ言葉や感謝の言葉を発してください。
男は単純ですから、ほめられるとその気になりますから」
「やってみて、自分の奥さんは普段こんなにたいへんなことをやっているのか、と気づくきっかけにもなります。
私の場合は、少しずつやっていると、それが習慣になって、いろいろとやることが苦痛ではなくなってきました]

これには賛同しかねるお母さんが多いことは、承知していました。

・外に出るとやたらに家事やってるぞアピールをする
・女性がいる場では特にイクメンぶりだす

などなど、せきを切ったようにご主人に対する日頃の不満が噴出しそうな気配を感じます。

2020年2月8日は、広島県福山市の社会福祉法人 栄福祉会 坪生保育所の参観日の日に講演しました。

鳥取県中部から向かうには、積雪がある峠越えしなければならないので、時間にかなり余裕を持って出かけないといけないと、5時半にはうちを出ました。

が・・・早く着きすぎました。
講演の始まる前には、所長さんや職員の方と、終わってからは保護者会役員の方と一緒にたくさんお話ができました。

参観日の講演となると、お父さんの参加がとても少ない、とおっしゃってましたが、この日はけっこう多く参加していただいていました。
普段は女性講師であることが多いそうで、講演を聞くようにご主人に話されても、
「どうせ講師やお母さんたちが、男を責める話をするだけだろ」
と言われるそうです。

でも、私の場合は、

「お父さんたち、とにかく家事と子育てを、まずは続けてみてください。
どうせだったら奥さんや子どもさんに喜んでもらった方がいいでしょ。
家庭円満になって、仕事だって能率が上がりますよ」

と話せます。

お父さんの育った家庭の環境も違えば、性格・考え方も、それぞれ違うので、私のようにはいかないかもしれません。

そんなお父さんにも、ほんとに心から伝えたいのは、

子どもが可愛い盛りの今は、宝石のような時間です!
今、子どもに向き合ってないと、子どもが大きくなってから
「あの子たちが小さい頃に、もっと一緒に遊んでおけばよかった」
と絶対に後悔しますよ!
子育て時代は、たしかにたいへんで、早く大きくなってくれないかなあ、なんて思う瞬間もありましたが、子どもが成人して大人になると、
今、タイムスリップして一時間でもあの頃の子どもたちと一緒に遊べるなら、けっこう高額な代金支払ってもいいよ、なんて思うくらいです。
あんなに一緒に遊んだ私でも、そう思うんです。

ということです。

坪生保育所の職員さん・会長さん・副会長さんとお話していて、とても勉強になりました。
消防士時代の体験や自分自身の子育て体験のお話をさせていただいているのですが、新たな気づきをたくさんいただきました。
やっぱり講演も「ライブ」ですね。
生のお話をできるのは、得難い機会となります。

後日、坪生保育所さんからお礼のお便りをいただきました。
その中に、保護者の方から寄せられた感想の一部を紹介されていました。

「先生の話で、人の死についてハッとしました。
特に自殺・・・。
その人の変化に気づける人になりたいと思いました。
明るくしていても、実は違った・・・とか。
親子関係の中でもよくみておこうと思いました」
「子どもに、生きてくれているだけで幸せだなと感じたことを思い出しながら聞きました。
朝から晩まで~しなさい、~しちゃだめ と言ってますが、元気でいてくれたらそれで十分という気持ちは忘れないようにしたいと思いました」
「歌あり、映像ありで、思わず聞き入ってしまって90分が早かったです。
とても良い話が聞けて勉強になりました」

などなど。

坪生保育所の皆様、保護者の皆様、ありがとうございました。