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	<title>労災事故 &#8211; 石川達之ホームページ</title>
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	<title>労災事故 &#8211; 石川達之ホームページ</title>
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	<item>
		<title>慣れが招く危険！消防士の視点から学ぶ安全管理の重要性</title>
		<link>https://tatsusan.com/yudan/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石川 達之]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 08 Aug 2024 07:38:30 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[労働安全衛生]]></category>
		<category><![CDATA[メンタルヘルス]]></category>
		<category><![CDATA[労働災害]]></category>
		<category><![CDATA[労災事故]]></category>
		<category><![CDATA[安全管理]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/narekiken-1024x576.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>どんな職業も、経験を積むことで技術を向上させ、効率を高めていきます。 建設業、土木業、製造業など、重機や製造機器などの取り扱いや、高所での作業等、安全管理がとても重要になる職業です。 研修などの受講の機会も多く、常日頃か [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/narekiken-1024x576.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>
<p>どんな職業も、経験を積むことで技術を向上させ、効率を高めていきます。</p>



<p>建設業、土木業、製造業など、重機や製造機器などの取り扱いや、高所での作業等、安全管理がとても重要になる職業です。</p>



<p>研修などの受講の機会も多く、常日頃から安全に取り組んでいらっしゃることと思います。</p>



<p>かつて私が働いていた消防も、警察官や自衛官と同様に、常に死の危険と隣り合わせで業務を行っている関係上、安全管理は最重要課題です。</p>



<p>そんな危険と隣り合わせの職業では、経験は命を守る大切な武器となります。<br>しかし、その豊富な経験が、時として自分自身を危険にさらす場合があることをご存知でしょうか。</p>



<p>火災現場で焼落物をよけながらの消火作業、二次災害の危険が伴う人命救助の重圧、そして日々の訓練。<br>それらを積み重ねた経験は、危険を回避しながら効率的に作業を進めることに繋がります。</p>



<p>しかし一方で、その経験が<strong>「慣れ」</strong>になってしまい、時として重大な事故につながりかねない状況を作り出すこともありました。</p>



<p>私が消防局に在籍した３２年の間にも、全国の消防の事故に関するニュースを何度も見てきました。</p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">交差点での救急車の衝突事故</span></strong></p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">ストレッチャーから傷病者の転落事故</span></strong></p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">はしご車訓練中の転倒事故</span></strong></p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">ヘリコプターから救出中の要救助者の墜落事故</span></strong></p>



<p>もちろん、それらの事故がすべて<strong>「慣れ」</strong>によるものだと、断定するつもりはありません。<br>中には不可避な状況での事故もあったかもしれません。</p>



<p>しかし、明らかに<strong>「慣れ」</strong>が悪い結果に結びついた事例もあります。</p>



<p>あなたが働いている業種の事故事例などについては、私より遥かによくご存知だと思います。<br>ですから、消防士としての事故事例や、労災事故でわかったことなどを中心にお話します。<br>異なる業種でも参考にしていただけると思いますので、最後まで読んでいただけたら幸いです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">慣れが安全を脅かす</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="576" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/rope-1024x576.jpg" alt="屋内進入する消防士" class="wp-image-7039" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/rope-1024x576.jpg 1024w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/rope-300x169.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/rope-768x432.jpg 768w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/rope.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>私たちは日々の業務をくり返すうちに、作業に慣れていきます。</p>



<p>慣れることで効率は上がりますが、同時に大きな危険も潜んでいます。<br>それは、「油断」という名の落とし穴です。</p>



<p><strong>【消防活動の実例】</strong></p>



<p>2000年に、静岡県内の大規模な製造工場で火災がありました。<br>消火作業中に、消防隊員３人、警察官１人が死亡し、４人が負傷した痛ましい事故となりました。</p>



<p>当時、テレビで大きく報道されたので、ご記憶にある方も多いと思います。</p>



<p>その後の調査で、亡くなられた４人が、緊急脱出用のロープをつけずに工場内に進入していたことがわかりました。<br>さらに、屋内進入した４人に対して、空気呼吸器は２台だけだったことも分かりました。</p>



<p>私がいた消防局では、建物火災で出動する場合は、屋内進入する隊員は、全員空気呼吸器を背負って活動をはじめます。<br>そして、退出ロープの結着は、火災時には濃煙で視界がきかなくなり、さらにブレーカーが落ちて照明が消えるので、必ずやるものです。</p>



<p>逃げ遅れの捜索も手探りでやるので、発見時や退出時には屋外にいる隊長にロープをひっぱることで合図を送ります。</p>



<p><strong>・空気呼吸器を２人しか着装していなかったこと<br>・脱出用ロープをつけていなかったこと</strong></p>



<p>どういう事情でそうしたのかは、現場にいなかった者には事実はわかりません。</p>



<p>もしかすると、最初は煙も少なく、ヘッドランプの光だけで大丈夫だと思っていたところ、急に濃煙が立ちこめてきたのかもしれません。</p>



<p>どちらにしても、消火作業、救助作業に携わる者は、原則を必ず守らないと命を奪われる危険が常につきまとうことには間違いがありません。</p>



<p>常に気持ちを新たにして、日々の業務に臨むことの重要性に、あらためて気づかされました。</p>



<p>そして、どんなに慣れた作業でも、一つ一つの動作に意識を向けること。<br>これは、安全を守るための基本中の基本です。</p>



<p>慣れに流されず、常に警戒心を持ち続けることが、自身の安全、そして市民の生命を守ること、無事に家族の待つ我が家へ帰ることにつながるのです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ベテランの落とし穴</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="576" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kintore-1024x576.jpg" alt="筋トレする男性の後ろ姿" class="wp-image-7040" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kintore-1024x576.jpg 1024w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kintore-300x169.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kintore-768x432.jpg 768w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kintore.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>どんな業種でもそうですが、消防の世界において、経験は何物にも代え難い貴重な財産です。<br>しかし、その経験が時として危険な落とし穴となることがあります。</p>



<p>特に消防士は、勇猛果敢であることに誇りを持ちます。</p>



<p>そして、体力があること、運動能力が高いことに誇りを持ちます。<br>職業的に、そうであることが望ましいのですが、誇りが「過信」になると、とても危険な状況を生み出すことになります。</p>



<p>この過信は、以下のような形で現れることがあります：</p>



<p><strong>【危険の過小評価】</strong><br>「これくらいなら問題ない」と、潜在的な危険を軽視してしまう。</p>



<p>火災現場は、ここまでは安全という標識があるわけではなく、現場の状況はよく急変します。<br>「これくらい大丈夫」が、文字通り命取りになりかねません。</p>



<p><strong>【マニュアル軽視】</strong><br>「経験上、こうしたほうが早い」と、安全手順を省略してしまう。</p>



<p>消防の現場活動はスピードが要求されます。<br>ですから、救助訓練大会は、確実な安全確保をしつつのスピード競技になります。<br>しかし、スピードを最優先してしまうがために、大前提の「安全確保」を省略してしまい、実際の事故に繋がる危険性があります。</p>



<p><strong>【体力の過信】</strong><br>「まだまだ若い者には負けない」と、無理な活動を行ってしまう。<br>実際に、連日筋トレに励み、若者に負けない体力の持ち主も多いのですが、それでも反射神経など、自分で意識しないところで減退しているものです。</p>



<p>安全に対する考え方も日々進化しています。<br>まず自分自身の安全を確保するのが大前提で、言い換えれば、自分を守ることができなければ人を救うことはできないのだという考え方になってきました。</p>



<p>現代では当たり前の考え方ですが、それでもまだまだ気持ちのどこかに「過信」が残っているかもしれません。</p>



<p>安全管理において最も重要なのは、自分の限界を知り、それを正直に認めることです。<br>そして、どんなに経験を積んでも、基本に立ち返る謙虚さを持ち続けることが、真のプロフェッショナリズムなのです。</p>



<p>新たな安全対策に関する記事を<a href="https://tatsusan.com/anzentaishitsu/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">「安全な職場はどう作る？「ミスは敵ではない」</a>に書いています。</p>



<h2 class="wp-block-heading">気をつけていたつもりの「健康」</h2>



<p>安全管理というと、ヘルメットや安全帯の着用、マニュアルの遵守など、目に見える対策に意識が向きがちです。</p>



<p>しかし、救急隊員として数多くの労災事故現場に出動してきた経験から、私が強く感じてきたことがあります。</p>



<p><strong>労災事故にも交通事故にも、メンタル面の影響が関わっている事故が少なくない。</strong></p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">家庭の心配事を抱えたまま現場に出る。 </span><br><span class="swl-marker mark_yellow">睡眠不足が続いている。 </span><br><span class="swl-marker mark_yellow">職場の人間関係で悩んでいる</span>。</strong></p>



<p>そういった心の不調は、本人が自覚しないうちに判断力を鈍らせ、注意力を奪っていきます。</p>



<p>体の健康診断は定期的に受けていても、心の健康には気をつけていない、という方は多いのではないでしょうか。</p>



<p>私自身、消防士時代に妻が心の病気になった経験があります。</p>



<p>家族の心配事を抱えながら、火災現場や救急現場で冷静な判断を求められる。</p>



<p><strong>頭ではわかっていても、心と体がついてこない。</strong></p>



<p>そんな状況のとき、ふだんなら絶対にしないようなミスをしそうになったことがあります。</p>



<p>あのとき気づいたのです。</p>



<p><strong>「気をつけていたつもり」の安全。 でも、心の健康には気をつけていなかった。</strong></p>



<p>これが、実は一番危険な落とし穴なのかもしれません。</p>



<p>安全対策というと、どうしても作業手順や設備の話になりがちです。 <br>でも、その手順を守るのも、設備を正しく使うのも、結局は<strong>「人」</strong>です。</p>



<p>その「人」の心と体が健全でなければ、どんなに優れた安全対策も機能しません。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow"><strong>疲れたら休む。 悩みがあれば誰かに話す。</strong></span> <br><span class="swl-marker mark_yellow"><strong>眠れない日が続いたら、無理をしない。</strong></span></p>



<p>そんな当たり前のことが、実は命を守る安全対策の一つなのです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">消防の事故と他業種の事故の共通点</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="576" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kousho-1024x576.jpg" alt="" class="wp-image-7041" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kousho-1024x576.jpg 1024w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kousho-300x169.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kousho-768x432.jpg 768w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2024/08/kousho.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>消防士の世界で起きる「慣れ」や「過信」による事故は、実は多くの業種に共通する問題です。<br>ここでは、消防士の経験から得られた教訓を、他の業種どのような共通点があるかを具体的に見ていきましょう。</p>



<p><strong>【建設業との共通点】</strong><br>建設現場では、高所作業や重機の操作など、常に危険と隣り合わせです。<br>例えば、ベテラン作業員が安全帯の着用を怠る、という事例は、安全管理の研修会や安全大会などでよく取り上げられています。</p>



<p>2020年の台風19号による浸水被害を受けた福島県いわき市での救助活動中に、消防ヘリから女性が落下して亡くなるという事故がありました。<br>救助される際、ヘリ側のワイヤと救助機材をつなぐフックが掛けられていなかったため、女性が約40メートルの高さから誤って落下した事故です。<br>救助手順の確認を怠ったことが原因とされています。</p>



<p><strong>【製造業との共通点】</strong><br>工場での機械操作において、熟練工が安全装置を無視して作業を効率化しようとする事例があります。<br>かつて救助隊員として、ベルトコンベアを作動したまま点検をしていて巻き込まれたという労災事故で出動したことがありました。</p>



<p>これは消防士がマニュアルを軽視する事例と同じ根を持っています。<br>スピードを重視するあまり、消防自動車が完全に停止する前に、飛び降り転倒してしまった事故がありました。<br>結果的に、消火作業に着手する時間が大幅に遅れることになりました。</p>



<p>どんなに経験を積んでも、安全手順を省略しないという原則を守ることが、事故防止につながります。</p>



<p><strong>【運輸業との共通点】</strong><br>長距離トラック運転手が「慣れた道だから」と警戒を怠り、事故を起こすケースがあります。<br>これは消防士が経験による過信から危険を過小評価することと同じです。</p>



<p>雨天や積雪時の救急車や消防車の走行中の事故を、テレビニュースで目にすることがあります。<br>実際に、私も乗車していた消防車が、積雪時の道路のカーブでスリップし、あわやガードレールと衝突寸前だったという経験をしたことがあります。</p>



<p>どんなに熟知した路線でも、その日の天候や交通状況は常に変化していることを念頭に置き、警戒を怠らないことが大切です。</p>



<p>これらの例から分かるように、「慣れ」や「過信」による危険は、あらゆる業種に共通して存在します。</p>



<h2 class="wp-block-heading">まとめ</h2>



<p>安全管理において最も重要なのは、次の4点です。</p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">常に初心を忘れず、基本に立ち返る謙虚さを持つこと</span></strong></p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">自分の限界を知り、それを正直に認めること</span></strong></p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">どんなに慣れた作業でも、一つ一つの動作に意識を向けること</span></strong></p>



<p><strong><span class="swl-marker mark_yellow">体だけでなく、心の健康を整えることが安全の土台であること</span></strong></p>



<p>安全と健康は、切り離せないものです。</p>



<p>体のコンディションが悪ければ、ふだん通りの動作ができない。 心のコンディションが悪ければ、ふだん通りの判断ができない。</p>



<p>どちらが欠けても、<strong>「気をつけていたつもり」の安全</strong>は、簡単に崩れてしまいます。</p>



<p>安全は、個人の努力だけでなく、組織全体で取り組むべき課題です。</p>



<p> 作業手順の確認だけでなく、<strong>「最近、眠れてる？」「何か困ってない？」</strong>と声を掛け合える関係が、実は最も強い安全対策になるのだと思います。</p>



<p>安全管理に終わりはありません。<br> 心と体の健康を大切にしながら、共により安全な職場、より安全な社会の実現に向けて、歩みを進めていきましょう。</p>




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			</item>
		<item>
		<title>安全な職場はどう作る？「ミスは敵ではない」</title>
		<link>https://tatsusan.com/anzentaishitsu/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石川 達之]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 26 May 2023 00:06:55 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[労働安全衛生]]></category>
		<category><![CDATA[労災事故]]></category>
		<category><![CDATA[安全教育]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/anzen.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>仕事中にミスがあった場合、それを個人の問題として糾弾することの弊害、ミスを安全のための貴重なデータベースと捉えることの必要性について書いています。私がかつて勤務した消防署では、ミスがあれば激しく叱責されました。それが続き、署員全員が隠蔽体質となってしまったことで、事故になってしまった事例について、ハインリッヒの法則に関する問題点や新たな安全対策導入の必要性について書いています。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/anzen.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>
<p>私がかつて勤務していた消防は、危険な現場への対応が日常業務であり、作業そのものが常に危険を伴いました。</p>



<p>その安全管理の厳しさが、時に個人に対する精神論的な攻撃になる場合がありました。</p>



<p>厳しければ厳しいほど、逆に小さなミスが多く発生しました。</p>



<p>個人の努力だけではなく、組織全体で取り組むべき安全管理について考えてみましょう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">厳しいだけでは逆効果になる</h2>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="650" height="450" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/fire.jpg" alt="消火作業中の消防士" class="wp-image-5179" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/fire.jpg 650w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/fire-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></figure>
</div>


<p>消防の現場活動は常に事故に直結する危険性があるものです。</p>



<p>そんな職業ですから、日ごろから各署で<strong>「安全教育」</strong>が実施されてきました。</p>



<p>就職直後の見習い期間から、私が退職するまで、ことあるごとに言われてきたことのひとつに「ハインリッヒの法則」があります。<br>当時、耳にタコができるくらい頻繁に聞いた言葉でした。</p>



<p>ハインリッヒの法則とは、300のヒヤリ体験が29の軽微な事故を引き起こし、その結果、重大な事故が1回起こるというものです。この法則は、私たちに対して、小さなミスを犯さないよう日々注意深く作業を行うようにというメッセージを伝えていました。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="550" height="413" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/23904281.jpg" alt="ハインリッヒの法則の図" class="wp-image-5180" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/23904281.jpg 550w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/23904281-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 550px) 100vw, 550px" /></figure>
</div>


<p><strong>「だから日頃から小さなミスを犯さないように気をつけろ」</strong>というものでした。</p>



<p>多くの職場でも同じような意味合いで、安全教育の中で話されているのではないかと思います。</p>



<p>もちろん、小さなミスを犯さないように日頃から気をつけることは大事です。<br>危険を回避するためには、瞬間的に大声で注意を促さなければならない場面もあります。</p>



<p>ただ、何事にも精神論を持ち込むムードが強くなることで、かえって多くのミスを生み出していることに気づきました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「ハインリッヒの法則」の誤解</h2>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="650" height="450" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/factory.jpg" alt="大きな機械のある工場" class="wp-image-5177" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/factory.jpg 650w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/factory-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></figure>
</div>


<p>「ハインリッヒの法則」（1:29:300の法則）の</p>



<p>３００回ヒヤリとした体験（微小事故）→２９回の軽い事故があり→１回重大な事故が起こる</p>



<p>という考え方は、<strong>「ヒヤリ体験の300件が積み重なることで、1件の重大な事故が発生する」という意味ではない</strong>ことを理解することが重要です。</p>



<p>当時、我々消防職員が見落としていたのは、<strong>「軽傷災害と重症災害の原因は異なる」</strong>ということでした。</p>



<p>３００回の微小事故があったために、１回の重大事故が起こるとは限らず、今までの微小事故とは無関係に重大事故が起こることだってあります。</p>



<p>つまり、ずっと教えられてきたことは拡大解釈であったということです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">安全対策が精神論にすり替えられることの危険性</h2>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="650" height="450" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/sagyou.jpg" alt="建築現場の高所で作業する社員" class="wp-image-5175" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/sagyou.jpg 650w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/sagyou-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></figure>
</div>


<p>過酷な現場で活動するには、精神論も根性論も無視できません。<br>ときに消耗する心身を支えてくれる大きな力にもなります。</p>



<p>ただ、日常の安全対策に精神論を持ち込むことには弊害があります。</p>



<p>私が勤務していた頃の消防は、小さなミスがあった場合、</p>



<p><strong>「気持ちが緩んでいるからそんなミスをするんだ！」</strong></p>



<p><strong>「そんな小さなミスが重なって、いずれ大きな事故を引き起こすんだぞ。もっと緊張感を持って仕事をやれ！」</strong></p>



<p>そんな叱責を受けることがよくありました。</p>



<p>そんなふうに、叱責を受けるときの根底にある考え方が「ハインリッヒの法則」で強化された、<strong>「日頃の気持ちのたるみから大事故が発生する」</strong>という精神論でした。</p>



<p>欧米では、<strong>「人は必ず間違いを犯すもの」</strong>という前提で安全を考えているそうです。</p>



<p>消防に限らず、日本人は何事も根性論、精神論に結び付ける傾向性があり、特に消防のような階級制度の下で「命令」に従う職業の場合、それがいっそう顕著になります。</p>



<p>そうなると、誰かがミスを犯した場合、往々にしてその原因の解明ではなく、犯した個人への糾弾、個人攻撃という形になりがちでした。<br>少なくとも、叱責された本人はそう捉えていました。</p>



<p>（参考記事：<a href="https://tatsusan.com/anzenhakosodate/">職場の安全は隠し事をなくすことからー子育てに似た安全教育</a>）</p>



<p>そういう形になるとどんな弊害があるかといいますと、自分の分担以外のことはやらなくなります。</p>



<p>下手に誰かの手助けをしたり、気をきかして何かをやったりして、それがちょっとしたミスにでもなれば、また叱責されると思えば、無難なことだけやっていようと思うようになります。</p>



<p>このような状況は、職場全体の安全文化に悪影響を及ぼします。</p>



<p>自分の分担以上のことをやらなくなるだけではなく、ミスを隠蔽するようにもなります。</p>



<p><strong>「大声で叱責されるのは嫌だし、これくらい黙っていても問題ないだろう」</strong><br>と考えるようになります。</p>



<p>私が働いていた頃に実際にあったのですが、資器材の紛失が続いた時期がありました。<br>そのたびに上司は大声で署員全員を叱責しました。</p>



<p>署のムードは険悪になり、署員の気持ちは萎縮し、コミュニケーションもうまくいかなくなりました。</p>



<p>メンタル不調が原因の事故について話した安全大会についてこちらに書いています。<br><a href="https://tatsusan.com/hitashianzen/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">救急現場から学ぶ命の大切さと安全意識</a></p>



<h2 class="wp-block-heading">安全は一人の力で生み出せない</h2>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="650" height="450" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/genba.jpg" alt="建築現場で進行状況を確認する監督" class="wp-image-5178" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/genba.jpg 650w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/genba-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></figure>
</div>


<p>当時、私のいた消防署ではミスを犯さないように、何度も点検に点検を重ねましたが、なぜか日頃は起きないようなミスが続きました。</p>



<p>そんな悪循環の大きな原因となったのは、<strong>ミスを申告しづらくなる「精神論」</strong>にあったのではないかと思います。</p>



<p>ミスを糾弾するという行為が、個人攻撃となり、人格否定にまで進むケースもありました。</p>



<p>安全衛生の問題だけではなく、パワハラとして大きな人権問題にも発展しかねない状況でした。</p>



<p>「安全」は誰か一人の力で生み出せるものではなく、職場全体で作り出すものだと思います。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>現代的な安全理論の導入</strong></h2>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="650" height="450" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/kinmu.jpg" alt="PC画面を見ながら作業工程を確認する社員" class="wp-image-5176" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/kinmu.jpg 650w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/05/kinmu-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></figure>
</div>


<p>新たな安全文化を職場全体で作り上げるために、新たな安全対策理論を導入することも重要になります。</p>



<p>ハインリッヒの法則が提唱されたのは、1931年です。 １００年近くも前のことで、その後に新たな安全理論がいくつも生まれています。</p>



<p>原子力産業、航空産業、化学産業などの高リスクな産業では、人間信頼性評価（Human Reliability Assessment、HRA）を進め、ヒューマンエラーを評価し、エラー削減戦略を開発します。 そしてその効果を評価し、改善をしていきます。</p>



<p>それらの新たな安全理論導入により、ミスを犯した人への個人攻撃ではなく、ミスをデータベースとして安全管理を向上させている企業が増えています。</p>



<p>それはなにも大手企業だけの話ではなく、どんな職場でも、事故を防ぐと同時に、業務効率と生産性の向上にも効果が期待できます。</p>



<p>こうのような安全対策を導入することで、私たちはミスを恐れる文化から、ミスから学び、成長し、改善する文化へと移行することができます。</p>



<p>これは、私がかつて働いていた消防の業務だけでなく、すべての業種にとって重要な視点です。</p>



<h2 class="wp-block-heading">まとめ</h2>







<p>もし、個人のミスを非難、攻撃するという職場の風土がいくらかでも残っているようであれば、<strong>「小さなミスこそが大きな安全を築き上げるための財産」</strong>という捉え方をしましょう。</p>



<p>間違っても隠蔽体質の残る職場ではなく、個人の犯した「失敗」も、組織全体で取り組むべき課題であると考え、職場全体の安全向上に取り組みましょう。</p>



<p>そのために、旧来の安全理論に加え、現代の安全理論を導入し、それに基づいた科学的で効果的な安全対策を設計することも考えてください。</p>



<p>どうぞ、本日もご安全に！</p>


<div class="taxonomy-post_tag wp-block-post-terms"><a href="https://tatsusan.com/tag/%e5%8a%b4%e7%81%bd%e4%ba%8b%e6%95%85/" rel="tag">労災事故</a><span class="wp-block-post-terms__separator">, </span><a href="https://tatsusan.com/tag/%e5%ae%89%e5%85%a8%e6%95%99%e8%82%b2/" rel="tag">安全教育</a></div>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>職場の安全は隠し事をなくすことから（子育てに似た安全教育）</title>
		<link>https://tatsusan.com/anzenhakosodate/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石川 達之]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 12 Apr 2023 07:25:35 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[労働安全衛生]]></category>
		<category><![CDATA[労災事故]]></category>
		<category><![CDATA[安全教育]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/kakushigotonashi-1024x536.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>この記事では、「安全について厳しく教育しているのに、なぜ事故が起こるのか？」という疑問を取り上げ、家庭での子育てと職場の安全教育に共通する点を紹介しています。子育てでの叱り方や、ミスを報告しなくなる職場の雰囲気など、具体的な例も挙げながら、ヒューマンエラーを防ぐために必要なことについて考えました。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/kakushigotonashi-1024x536.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>
<p>どんなに厳しく安全について指導している職場でも、危険なミスの発生をなかなかゼロにはできません。</p>



<p><strong>「こんなに安全確認を徹底させているのに、どうして事故が無くならないんだろう」</strong><br>そう嘆く担当者は多いようです。</p>



<p>厳しくすればするほど、事故が発生するという皮肉な事態になることだってあります。</p>



<p><strong>「じゃあどうすればいいんだよ！」</strong>といいたくもなります。</p>



<p>安全教育に力を入れていて、社員も十分理解しているはずなのに、なぜか発生してしまうミスや事故。</p>



<p>私が消防士時代に救助隊として出動した労災現場の事例をお話しますので、一緒に「安全」について考えてみましょう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">家庭と職場でのヒューマンエラーの共通点</h2>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="336" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/shokubanoanzen02.jpg" alt="建築作業中の作業員たち" class="wp-image-4146" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/shokubanoanzen02.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/shokubanoanzen02-300x158.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>私が消防士時代に、安全教育に力を入れている企業に、労働災害で何度も救助出動・救急出動したことがあります。</p>



<p>会社のあちこちに安全標語や安全のための行動チェック項目が掲示されていました。<br>それなのに、同じ原因による労災事故でした。</p>



<p>当時、欠けていたのは、家庭での子育てと同じで、成長を見守る勇気と愛情でした。</p>



<p><strong>「いやいや、うちは社員は家族と一緒ですよ」</strong><br>という思いをお持ちの会社もあるでしょう。</p>



<p>しかし、実の親子でも犯しがちなあやまちもあります。</p>



<p>いいかえると、ヒューマンエラーは家庭でもあるということです。</p>



<p>大切なのは、あやまちを責めるのではなく、どうしてミスを犯してしまったのかを双方が理解することなのです。</p>



<p>特に、故意ではなく過失であれば、なおさら責めるべきではありません。</p>



<p>そんなエラーを無くすためには何が必要かをお話したいと思います。</p>



<h2 class="wp-block-heading">子どもは叱り過ぎると隠し事をする</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="960" height="503" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oyakoshikari.jpg" alt="お母さんに叱られる小学生" class="wp-image-8097" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oyakoshikari.jpg 960w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oyakoshikari-300x157.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oyakoshikari-768x402.jpg 768w" sizes="(max-width: 960px) 100vw, 960px" /></figure>
</div>


<p>子育てでは、子どもを素直でのびのびと育てたいと多くの親が思っています。</p>



<p>そんな思いがありながらも、ついつい小さなことで叱ってしまいがちなのが現実です。</p>



<p>しつけの意味で叱らざるをえないことはどこの家庭でもあるのですが、それが過剰だったり、小さなことでガミガミいったり、しつこすぎると、裏目に出ることがあります。</p>



<p>ストレスが溜まって、陰でそれを解消しようとして、いじめや万引などに走ったという例もあります。</p>



<p>あまりにも怒られ過ぎて、自分のとった行動を、親に隠そうとするようになります。</p>



<p><strong>「正直に言いなさい！」</strong><br>と叱ったところで、怖くてとてもいえないという状態になります。</p>



<p>発覚しないようにスルーすれば、あるいはウソをつけば、平和に過ごせるんだ、という気持ちになるおそれもあります。</p>



<p>その心理を、子どもらしいとバカにしてしまいそうですが、実は大人だって状況によってはやってしまいます。</p>



<p>子育てでは、幼児に<strong>「それをしちゃダメ！」</strong>と叱ってはいけない、とよくいわれています。</p>



<p>叱るのではなく、なぜダメなのか理由を教えてあげなさい、と。</p>



<p><strong>「ダメ」</strong>だけではなく、<strong>「速くしなさい！」</strong>という言葉も、子ども心を責めてしまうことになるそうです。</p>



<p>親が、なぜ遅くなるかの原因を見つけてやることが大切だともいいます。</p>



<p>どうですか、安全教育も子育てに似ていると感じませんか？</p>



<h2 class="wp-block-heading">職場でもミスを糾弾されると報告しなくなる</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="960" height="503" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/ikari.jpg" alt="上司に叱責される社員" class="wp-image-8098" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/ikari.jpg 960w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/ikari-300x157.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/ikari-768x402.jpg 768w" sizes="(max-width: 960px) 100vw, 960px" /></figure>
</div>


<p>職場でも、子育てと同じことがいえます。</p>



<p>社員がミスを犯した場合、教育的指導から愛情を持って指導するのと、糾弾するのとではまったく違う結果につながります。</p>



<p>原因究明のつもりが、いつのまにか個人攻撃になり、謝罪の言葉を引き出して決着、という職場も少なくないのではないでしょうか。</p>



<p>誰もミスを犯すつもりで仕事をしていません。</p>



<p>過ちがあったとしても、本人はその時点では<strong>「あやまち」</strong>ではなく<strong>「正常」</strong>と認識していたに違いありません。</p>



<p>なぜ、<strong>「あやまち」</strong>を<strong>「正常」</strong>だと考えてしまったかを明らかにすることが、今後の事故防止に繋がる原因究明です。</p>



<p>ミスを犯した人間を糾弾して、社員の門前で謝罪させたり、処分を下したりすることで、小さなミスは報告されなくなります。</p>



<p>もっとひどい場合には、主体的に業務をするのではなく、ミスを犯さないために最小限の自分の担当だけをこなそうという消極的な作業になります。</p>



<p>それでは、生産性にも影響が出ますが、かえってミスが多くなる可能性が高くなります。</p>



<p>社員同士が視野を広くして、チームとして周囲の安全を確認しながら業務を遂行することができなくなります。</p>



<p>一度ミスがあったということは、また誰かが同じミスを犯す可能性があるということです。</p>



<p>小さなミスの報告がされなくなれば、社内のヒヤリハットの事例として蓄積できなくなるということでもあります。</p>



<p>それが続けば、企業としての損失も大きくなります。</p>



<p>表に出なかった小さなミスの先に、大きな事故が待ち構えている可能性があります。</p>



<p>こちらも参考にしてください。<br><a href="https://tatsusan.com/anzentaishitsu/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">安全な職場はどう作る？「ミスは敵ではない」</a></p>



<h2 class="wp-block-heading">ミスが生死に関わる消防でも同じだった</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="960" height="503" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/shoubouikari.jpg" alt="会議で叱責される消防士" class="wp-image-8099" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/shoubouikari.jpg 960w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/shoubouikari-300x157.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/shoubouikari-768x402.jpg 768w" sizes="(max-width: 960px) 100vw, 960px" /></figure>
</div>


<p>同じようなことが、私が３２年間勤務した消防でもありました。</p>



<p>生死にかかわるシビアな仕事なので、現場のみならず訓練でも安全管理にはとても厳しい職場でした。</p>



<p>それでも、３２年間に何度も。</p>



<p>消防士で内部にいたころには気づかなかったことが、辞めてからは当時のことを俯瞰してみることができるようになり、その原因の一端が理解できるようになりました。</p>



<p>KYT（危険予知トレーニング）やヒヤリハットによる安全学習をひんぱんに受けていても、ミスが連続することがありました。</p>



<p>ふだんから安全管理にうるさい上司から、さらに厳しく執拗に安全管理の徹底を指導されました。</p>



<p>それでもなお、ミスが止まりませんでした。</p>



<p>ミスを犯した者は、始末書の提出を命じられていました。</p>



<p>そして、署員の前で見せしめのように激しい言葉で叱責されていました。</p>



<p>そうなると、訓練も現場活動も、ミスを犯してはいけないという強い思いから、心身が硬直したようにぎこちなくなります。</p>



<p>ふだんなら絶対にやらないミスをしてしまうことが多くなります。</p>



<p>多少のミスなら、発覚しないように報告しなくなります。</p>



<p>まるで子どもじゃないか、と言われそうですが、ミスが連続する期間は、一種異様なムードが職場内にたちこめていました。</p>



<p>日常勤務が平常モードではなくなるのです。</p>



<p>ミスの原因究明ではなく、単なる責任追及となってしまえば、どこの職場でも起こりうることです。</p>



<p>人間の心理には、業種が違って大きな違いはないはずです。</p>



<p>一瞬の判断ミスはなぜ起こったか、現場の状況から解明して、二度目のミスを無くすことが大切なのに、現実は「精神論」で片付けてしまっていたのです。</p>



<p>「緊張感が足りない！」</p>



<p>「プロ意識が欠如している！」</p>



<p>そんな精神論で片付けるほうが、懸命に原因究明するよりはるかに楽ではりますが、別の署で同じミスが発生することの予防にはまったくなりません。</p>



<h2 class="wp-block-heading">隠し事のないチームで安全を</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="960" height="503" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/danketsu.jpg" alt="建築現場で一致団結する作業員たち" class="wp-image-8100" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/danketsu.jpg 960w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/danketsu-300x157.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/danketsu-768x402.jpg 768w" sizes="(max-width: 960px) 100vw, 960px" /></figure>
</div>


<p>ミスを隠してしまうということは、心に壁ができてしまっているということです。</p>



<p>攻撃されたくない、スキを見せたくない、余計なことにはかかわりたくない</p>



<p>そんな心理状態になってしまっているのです。</p>



<p>「チームワークが大切だ」<br>というのは、いつも「安全」とセットで口にされる言葉です。</p>



<p>チームワークを良好にする空気を醸成するためにも、全体でミスや事故の原因究明につとめて、けっして責任追及・厳罰主義に陥らないことです。</p>



<p>大切なチームのためにもミスを犯さない、安全のためには自主的にかかわっていくことが、真の安全管理だと思います。</p>



<p>子育ても、家族間で隠し事のないように愛情を伝えてのびのび育てながら、危険から身を守ることも同時に教えていかなければなりません。</p>



<p>どちらも、責任と喜びが大きいやりがいのある仕事です。<br>災害０を目指してまいりましょう！</p>


<div class="taxonomy-post_tag wp-block-post-terms"><a href="https://tatsusan.com/tag/%e5%8a%b4%e7%81%bd%e4%ba%8b%e6%95%85/" rel="tag">労災事故</a><span class="wp-block-post-terms__separator">, </span><a href="https://tatsusan.com/tag/%e5%ae%89%e5%85%a8%e6%95%99%e8%82%b2/" rel="tag">安全教育</a></div>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>救急現場から学ぶ命の大切さと安全意識　大分県で講演</title>
		<link>https://tatsusan.com/hitashianzen/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石川 達之]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 01 Mar 2020 03:47:13 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[労働安全衛生]]></category>
		<category><![CDATA[講演レポート]]></category>
		<category><![CDATA[メンタルヘルス]]></category>
		<category><![CDATA[労災事故]]></category>
		<category><![CDATA[大分県]]></category>
		<category><![CDATA[安全大会]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://tatsusan.com/?p=4162</guid>

					<description><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>この記事は、2019年9月に行った令和元年林材業労働安全大会での講演のレポートです。「無事・安全は地味だが、一番大切なもの」ということを、消防士時代に出動した労災事故の経験談を話し、オリジナルソングも歌いました。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>
<p>２０１９年９月２５日、<strong>大分県日田市</strong>で開催された<strong>大分県西部地域林材業労働安全大会</strong>で講師をつとめました。<br>演題は<strong>「救急現場から学ぶ命の大切さと安全意識」</strong>でした。</p>



<p>西部振興局の担当者さんと、電話やメールで何度もやりとりをして、双方とも資料を送り、いろいろと相談させていただきながら進めました。</p>



<p>フォークリフトの事故が２件あり、命を落とされた方があったということをお聞きしました。<br>事故の当事者の方も、関係者の方も、業界に関わる全ての方が、メンタル的に相当な負担があったであろうことは想像に難くありません。<br>事故現場に何度も出動してきて、その場のやりきれない凄惨な光景を見てきた身としては、とても他人事とは思えません。<br><strong>「安全」</strong>ということに対しての意識が更に強くされたことだろうと思います</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="456" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken02.jpg" alt="日田市民文化会館の外観" class="wp-image-4164" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken02.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken02-300x214.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>会場は音響設備も整ったホールで、当日は３００人以上の参加があったと聞きました。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="422" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken03.jpg" alt="日田市民会館で講演する石川" class="wp-image-4165" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken03.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken03-300x198.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>救急隊員として現場活動してきて感じたことをお話させていただきました。<br>労災事故、交通事故ともにメンタル面の影響による事故が少なくない、と感じてきました。<br>具体的な労災事故の事例を交えてお話させていただきました。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="357" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken04.jpg" alt="救急隊員として労災現場で感じてきたことをパワーポイント画面に" class="wp-image-4166" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken04.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken04-300x167.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>林業・木材製造業と消防とは、業務内容はまったく異なりますが、<br><strong>「無事・安全は地味だが、一番大切なもの」</strong><br>という安全に対する思いは同じです。<br>９０分という長い講演時間でしたが、参加された皆さには最後まで真剣に聞いていただきました。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="414" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken05.jpg" alt="日田市民会館のステージで講演する石川" class="wp-image-4167" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken05.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken05-300x194.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>現場活動経験を交えた私のメッセージが、今一度<strong>「安全」</strong>を見つめ直す機会に、<br>そして、自分の心をメンテする機会にしていただけたら嬉しいです。</p>



<p><span class="swl-fz u-fz-s">こちらの記事にも安全意識の重要性を痛感した体験を書いています。<br><a href="https://tatsusan.com/anzenishiki/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">【安全大会講演】救急現場から学ぶ心の健康と安全意識</a></span></p>



<p>悲しい事故で傷ついた心を癒やして、ふたたび夢を描きながら生活していただきたいとの思いでこの曲を選びました。</p>



<p>大分県も鳥取県と同じで、若者は都会に出てしまい、人口減が続いています。<br>都会に出て行きいろんな経験を重ねて、やがて大分県に戻って林業や木材製造業を継ぐ人が増えてくれることを祈りながら歌いました。</p>



<p>講演が終わって、西部振興局の方から、<br>「日田市は梨の栽培が盛んなので、参加者は『梨のうた』を聞いて、身近に感じてますよ」<br>とおっしゃっていただき、とても嬉しかったですね。</p>



<p>講演前夜は、<strong>大分県西部振興局局、日田労働基準監督所、日田木材協同組合、日田市森林組合</strong>の皆さん、たくさんの方と夕食をともにしました。<br>皆さん、とても気さくな方ばかりで、林業、製材業の現況について、日田市・玖珠町についていろいろと教えていただきました。<br>いろいろとお世話になりました。心より感謝申し上げます。</p>



<p>鳥取県のわが町から車で片道７時間かけて到着した日田市。<br>事前に西部振興局の担当者さんからいろいろパンフレットを送っていただいていて、とても興味をそそられた豆田町に行きました。町の雰囲気がとてもよくて、さらに美味しそうなお土産が並んでいたので、大量に買い、両手がふさがりました。</p>



<p>ぜひ、また訪れたい町です。<br>奥さん孝行で連れて来たいなあ、などと思いながら歩きました。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="480" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken06.jpg" alt="日田市豆田町の街並み" class="wp-image-4168" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken06.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitaken06-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>講演会当日、西日本新聞の取材があり、私もコメントを求められ、後日新聞を郵送していただきました。<br>大分合同新聞さんにも掲載していただきました。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><a href="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitakenpos.jpg"><img decoding="async" width="300" height="471" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitakenpos-s.jpg" alt="日田市令和元年林材業労働安全大会のポスター" class="wp-image-4169" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitakenpos-s.jpg 300w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/04/oitakenpos-s-191x300.jpg 191w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></a></figure>
</div>


<figure class="wp-block-table is-style-regular min_width30_"><table><thead><tr><th class="has-text-align-center" data-align="center">項　目</th><th class="has-text-align-center" data-align="center">内　容</th></tr></thead><tbody style="--tbody-th-color--bg:var(--color_deep02);--tbody-th-color--txt:var(--swl-text_color--white)"><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">タイトル</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">令和元年林材業労働安全大会</td></tr><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">日　時</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">２０１９年９月２５日（水）13:30～15:30</td></tr><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">演　題</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">笑って泣いて心の講演会</td></tr><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">場　所</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">大分県日田市三本松１丁目<br>日田市民文化会館「パトリア日田」</td></tr><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">主　催</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">大分県西部地域林材業労働安全対策連絡協議会<br>大分西部流域林業活性化センター労働安全部会</td></tr></tbody></table></figure>


<div class="taxonomy-post_tag wp-block-post-terms"><a href="https://tatsusan.com/tag/%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%ab%e3%83%98%e3%83%ab%e3%82%b9/" rel="tag">メンタルヘルス</a><span class="wp-block-post-terms__separator">, </span><a href="https://tatsusan.com/tag/%e5%8a%b4%e7%81%bd%e4%ba%8b%e6%95%85/" rel="tag">労災事故</a><span class="wp-block-post-terms__separator">, </span><a href="https://tatsusan.com/tag/%e5%a4%a7%e5%88%86%e7%9c%8c/" rel="tag">大分県</a><span class="wp-block-post-terms__separator">, </span><a href="https://tatsusan.com/tag/%e5%ae%89%e5%85%a8%e5%a4%a7%e4%bc%9a/" rel="tag">安全大会</a></div>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>「安全管理の落とし穴」安全にチームワークは不可欠</title>
		<link>https://tatsusan.com/anzennootoshiana/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[石川 達之]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 10 Jun 2019 04:16:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[労働安全衛生]]></category>
		<category><![CDATA[講演レポート]]></category>
		<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[労災事故]]></category>
		<category><![CDATA[安全管理]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/ashiba.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>この記事では、安全管理におけるチームワークの重要性について書いています。安全大会講演では、消防士として多くの労災事故現場に出動してきて、チームワークのほころびが事故を引き起こすことを経験しました。日頃からコミュニケーションをとり、笑顔で接することが大切であることを実例とともにお話しています。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/ashiba.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p>
<p>誰だって<strong>「安全」</strong>に気をつけています！</p>



<p><strong>「事故ったっていいや」</strong><br>なんて思っている人はいません。</p>



<p>ふだんの車の運転でも、勤務中の作業でも、誰もが<strong>「安全に」</strong>と思っています。</p>



<p>それでも、毎日のように悲惨な交通事故や、勤務中の過失による事故のニュースが流れます。<br>安全に気をつけているつもりでも、<strong>起こるはずのない事故が、現実に起きてしまうこと</strong>があります。</p>



<p>消防士時代にたくさんの労働災害事故現場に、あるときは救急隊員として、あるときは救助隊員として、またあるときは消防隊員として出動してきました。</p>



<p>私が３０年あまり勤務した消防は、田舎なので、現場に知り合いがいるケースもけっこうありました。<br>事故状況を調査しているときや、後日怪我をされた本人から、いろいろとお話をうかがうことも多かったのです。</p>



<p>起こるはずのない事故が起きてしまった原因を、統計上の原因分類の、さらに奥の事情を聞くことで、知ることがありました。</p>



<p>毎年、安全大会の講師としてお声をかけていただいています。<br>建設土木業、製造業など、業種はさまざまです。</p>



<p>講演では、私が消防士時代に出動した労災事故についてお話しています。</p>



<p>事故原因となった<strong>「不安全行動」</strong>に、メンタル的なことが関係している事故が少なくないという話もします。<br>統計上の数字では感じ取れない、労働災害現場の生の体験をお伝えしています。</p>



<h2 class="wp-block-heading">安全大会で実際にあった労災事例を話す</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="480" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/marunagakensetsu.jpg" alt="丸永建設安全大会の会場" class="wp-image-1753" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/marunagakensetsu.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/marunagakensetsu-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>２０１９年７月５日に、島根県安来市の<strong>丸永建設株式会社安全大会</strong>で、実際にあった事例をお話しました。</p>



<p>演題は<strong>「救急現場が教えてくれた安全管理の落とし穴」</strong>でした。</p>



<p>消防では、機材の破損事故や、紛失事例などがあると、上司が厳しく注意します。</p>



<p>注意されることで、署員全員がピリッと気を引き締めます。<br>そこは大事なところではありますが、あまりにしつこく厳しすぎ、ことに個人攻撃的になるとどうなるかというと、署員は守りに入ってしまうのです。<br>自分までミスを犯してはいけないから、必要最低限のことだけしか手を出すまい、という考えになってしまいがちなのです。</p>



<p>実際に、私のいた頃、ミスを犯した職員を徹底的に厳しく叱るため、職場内のムードは暗く重い空気になった時期がありました。<br>ふだんは明るく話す署員同士が、みょうにぎくしゃくした関係になってしまいました。</p>



<p>そんなときほど、事故が増加しました。<br>あろうことか、機材の紛失や、破損が続発しました。</p>



<p>上司の叱責の度合いはより強くなり、さながら負のループに陥ったかの様相を呈していました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">チームワークのほころびに忍び寄る事故</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="457" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/kyuujyokunren02.jpg" alt="レンジャー訓練中の消防士" class="wp-image-1755" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/kyuujyokunren02.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/kyuujyokunren02-300x214.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p>ずいぶん前のことですが、チームワークがほころびかけた時に、実際に現場活動中に事故が起こりました。</p>



<p>今まであれば、互いに声をかけあい、注意しあって活動していたのに、ぎくしゃくした関係が続いていたために、マニュアルによる最低限の安全基準さえ守っていれば自分の過失を問われることはないだろう、という思いになっていたようです。</p>



<p>しかし、現場の状況は刻一刻と変化します。</p>



<p>一人では目配りできない死角が生じ、小さな事故になってしまいました。<br>本来なら隊員同士が多方向から注視して、声をかけあって活動するところが、最低限の安全確認で収めてしまったのです。</p>



<p>不幸中の幸いで、小さな事故ですみましたが、まかり間違えば命を失いかねない事故につながった可能性もあります。<br><strong>日頃のチームワークが、事故を未然に防ぐことにつながる</strong>のだ、ということを思い知らされた事例でした。</p>



<p>普段からコミュニケーションがとれていれば、現場で大声で指示を出しても、部下たちはスムーズに動いてくれます。<br>どんな的確な指示でも、普段から会話がなくて意思の疎通がとれてなければ、相手によってはパワハラだと感じてしまいます。<br>そう感じると、普段は難なくとれていた行動も、急にぎこちなる場合があります。<br>事故は、そんなちょっとした瞬間のすき間に入り込み、状況を一気に悪化させます。</p>



<p>職場の朝礼では<strong>「挨拶の励行」</strong>と掛け声をかけているのにもかかわらず、挨拶されても返さないような人もいます。<br>まずは大きな声で挨拶したり、天気の話など日常の何気ないことでも口にし合うことは、とても大切なことです。</p>



<p><strong>建設業</strong>と<strong>消防の業務</strong>とはかなり相違のある業種ですが、どちらも他の業種にくらべて危険度が高く、<strong>「安全」</strong>に対しての心がけは同じだと思います。</p>



<h2 class="wp-block-heading">笑顔の安全大会に</h2>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="480" src="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/marunagakensetsu02.jpg" alt="丸永建設の安全大会の懸垂幕" class="wp-image-1754" srcset="https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/marunagakensetsu02.jpg 640w, https://tatsusan.com/wp-content/uploads/2023/03/marunagakensetsu02-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure>
</div>


<p><strong>チームワークを良好に保つには、日頃のコミュニケーションがとても大切になります。</strong></p>



<p>部下や同僚がミスを犯したら、責め心のない厳しさで注意し、<strong>決して個人攻撃にならないように</strong>配慮することが大事になります。</p>



<p>ふだんから思いやりのある言葉かけを忘れないようにしたいものです。</p>



<p>安全大会の講師依頼をいただくとき、<br>「例年、とにかく硬い話が多くて、職員が退屈してしまって、集中して聞いてくれないんです」<br>というお話をよく聞きます。</p>



<p>チームワークには厳しさも必要ですが、忘れてならないのは笑顔です。</p>



<p>この日は、社員さんたちの笑顔があふれた安全大会となりました。</p>



<figure class="wp-block-table is-style-regular min_width30_"><table><thead><tr><th class="has-text-align-center" data-align="center">項　目</th><th class="has-text-align-center" data-align="center">内　容</th></tr></thead><tbody style="--tbody-th-color--bg:var(--color_deep02);--tbody-th-color--txt:var(--swl-text_color--white)"><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">タイトル</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">丸永建設株式会社安全大会</td></tr><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">日　時</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">2019年7月5日（金）</td></tr><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">演　題</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">「救急現場が教えてくれた安全管理の落とし穴」</td></tr><tr><td class="has-text-align-center" data-align="center">場　所</td><td class="has-text-align-center" data-align="center">島根県安来市今津町　安来市学習訓練センター</td></tr></tbody></table></figure>


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