「言葉にしないと伝わらない」―大切な存在だと伝える人権コンサート

2015年2月25日、鳥取県湯梨浜町の中央公民館で、人権トーク&コンサートを行いました。
タイトルは、「思いやり その輪がつくる優しい社会」
主催は、湯梨浜町教育委員会生涯学習・人権推進課でした。
この日の内容は、その後、湯梨浜町報の「共に生きる 人権教育シリーズ」で紹介していただきました。
大切に思っているだけでは伝わらない
この日、私がお話ししたことの一つが、言葉にして伝えることの大切さでした。
「あなたは大切な存在です」
「あなたを愛しています」
そう思っていても、実際に言葉にするのは照れくさいものです。
私自身、家族に対して、そのような言葉を自然に伝えられていたわけではありません。
けれども、大切に思っていることは、心の中に置いているだけでは相手に伝わらないことがあります。
言葉にしないと伝わらない。
妻が心の病気になったとき、私はどのように接すればよいのか分からず、悩みました。
周囲の方からさまざまな助言をいただく中で、相手の存在そのものを認め、それを言葉で伝えることの大切さを知りました。
心の病気を抱えている人だけに必要なことではありません。
誰かが自分の存在を認めてくれることは、つらいことや悲しいことを乗り越える力になることがあります。
幼い命と向き合った救急現場
消防士時代、今も心に残っている救急現場があります。
事故現場に到着すると、息子と同じくらいの年齢の小さな子どもが、すでに心肺停止の状態でした。
冷静に処置をしなければならないと思っても、涙が止まりませんでした。
その日の仕事を終えて家へ帰ると、私は息子を何度も抱きしめました。
命は、何ものにも代えられないものです。
頭では以前から分かっていたはずでした。
しかし、その現場では、命の尊さを理屈ではなく、心の底から湧き起こるものとして感じました。
だからこそ、大切な人が目の前にいるとき、その存在を当たり前だと思わず、言葉や行動で伝えることが必要なのだと思います。
湯梨浜町報で紹介していただきました
この人権トーク&コンサートの内容は、湯梨浜町報の「共に生きる 人権教育シリーズvol.34」に掲載されました。

町報では、妻の心の病気と向き合った経験、消防士時代の救急現場、そして「大切な存在だと言葉にして伝えること」を紹介していただきました。
新聞や町報の記事を読み返すと、当時どのような言葉で伝えていたのか、自分でも改めて気づくことがあります。
今日、言葉にできること
大切な人を思う気持ちは、心の中にあるだけでも尊いものです。
それでも、ときには言葉にしなければ届かないことがあります。
「ありがとう」
「いてくれてよかった」
「あなたは大切な存在です」
長い話でなくてもよいと思います。
照れくさくても、今日伝えられる短い言葉が、その人の心を支えることがあるかもしれません。
私自身も、大切に思っていることを、できるだけ言葉にして伝えていきたいと思っています。
開催概要
項目 | 内容 |
|---|---|
タイトル | 「思いやり その輪がつくる優しい社会」人権トーク&コンサート |
開催日 | 2015年2月25日 |
会場 | 鳥取県湯梨浜町中央公民館 |
主催 | 湯梨浜町教育委員会生涯学習・人権推進課 |
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