収まりかけては、何度も感染拡大する新型コロナウイルスですが、長引くコロナ禍でコロナ差別や偏見からの人権侵害や器物損壊等の犯罪に関するニュースを、いまだに目にします。
鳥取県も、以前から人権教育に力を入れていたのに、感染者数ゼロの日が続いて、都会以上に過敏になり、コロナ差別などの事例をよく耳にするようになりました。
一部の確信犯を除いて、ほとんどの人が差別などの人権侵害は悪いことだと認識しているはずです。
それでも誹謗中傷や器物損壊などが起こるのは、不安が強すぎて、心の余裕を失ったということもあるようです。
このコロナ禍での出来事を教訓にして、自分だけは問題ないと考えずに、今一度人権意識を高めることを考える必要があると感じました。
国も自治体もコロナ差別を憂慮している
国や自治体はコロナ禍の人権問題に危機感をいだき、注意を促しています。
不安を差別につなげちゃいけない
コロナ対策のつもりが過剰な反応になっていませんか?
気づこう、変えよう、そのひとこと
STOP!コロナ差別
(法務省ホームページ)現在は掲載されていません
私の住んでいる鳥取県も昨年から「人権配慮に係る県民へメッセージ」を発信し、以前から施行されていた「鳥取県人権尊重の社会づくり条例」を改正しました。
私たちはウイルスと闘っています。皆が思いやりの気持ちを持ち、お互い「ただいま」「おかえり」と笑顔で言い合える人の輪を「地域」「家庭」「職場・学校」に広げていきましょう。
感染者や関係者に対する、心ない言動や誹謗中傷、詮索などの行為は、絶対にしないようにしましょう。
(鳥取県ホームページ)現在は掲載されていません
コロナ禍だからこそ講演会で私が心がけていること
一昨年(2020年)は、ご依頼いただいた人権講演会の多くが中止になりましたが、昨年は何件か開催されました。
やはり「コロナ差別」についても話して欲しいというご要望がありました。
昨年12月に、鳥取市南人権福祉センターで人権講演会講師を務めました。
多くの方がコロナ疲れの日々を送っている状況なので、講演の中でお話する私が消防士時代の消防現場のエピソードも、厳選しました。
参加された方が、交通事故や災害現場の状況をリアルに感じることで、普段とは違う視点で日常を見つめ直していただきたいという思いで話しました。
事故や災害現場で活動することで感じた、自分の命の大切さ、家族の大切さ、人のつながりの大切さなどを伝えることで、優しさや思いやりの大切さを今まで以上に感じていただくために、歌も歌いました。
ジョークに笑い、消防現場のエピソードを聞いて涙を流す人。
講師の私も、参加された方々との一体感がとても嬉しく、ありがたく感じました。
この日、講演後に挨拶された所長さんは、
「今日は、石川さんのお話を聞いてあたたかくなった心のままお帰りいただこうと思いまして、長々と野暮な挨拶はしません」
とおっしゃってくださいました。
コロナ疲れを癒やし、人権意識を高めるお手伝いを、これからもどんどんやっていきたい、とあらためて思った講演でした。
初参加の皆さん、2015年の講演会に続き2度め参加の皆さん、ありがとうございました。
所長さんをはじめ、スタッフの皆さん、たいへんお世話になりました。
項 目 | 内 容 |
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タイトル | 鳥取市南人権センター人権講演会 |
日 時 | 2021年12月11日(日) |
演 題 | 「泣いて笑って考えるコロナ禍での家族関係」 |
場 所 | 鳥取県鳥取市八坂 鳥取市南人権福祉センター |