心の元気講演家 石川 達之ホームページ

命の重さ

松江市立菅田会館で人権について話す石川

人権講演会で伝えた「幸せは気づくもの」

人権講演会も、最近では内容は多岐に渡るようになりました。

歴史的な背景について
社会制度について
個々人の命を尊重することについてなど様々です。
人権コンサートという形式も多くなりました。

私の講演は、「心」という視点からの話と歌で構成しています。

2018年3月11日の日曜日、松江市にある菅田会館で、初めての菅田会館と川津公民館の合同研修会の講師を務めさせていただきました。

意識もない瀕死の状態でも、人間の体は生きようと必死に戦っているのだという、数々の現場で私が目にしてきたこと、
家庭の中で、家族を大切にすること、出会う人達と心を伝えあうことがどれだけ大切であるかを、愛する人と悲しい別れ方をされた人々の姿を通して教えられたことなどを話しました。

子ども達や家族に教えられ、助けられた日々についてお話し、悩んだり苦しんだりしたこと、楽しくて愛おしい気持ちを歌詞にした曲を歌いました。

何気ない日常が、どれだけ大切なものかを思い知らされた数々の事故現場での活動体験は、同時に、命の大切さを生身の人間から教えられました。

周囲の人を大切にして、自分の命を丁寧に愛していこうと思うようになった経緯を話すと、みなさん前のめりになりながら聞いてくださいました。

大きくうなづきながらメモを取る方、メガネをとって涙を拭く方、いろんな聞き方をされましたが、全員最後までじっくりと聞いて下さったので、私もやり甲斐を感じながらやらせていただきました。

菅田会館と川津公民館の皆さんには、音響機材の運搬から片づけまで手伝っていただきました。
ありがとうございました。

松江市立菅田会館で人権について話す石川

昨日、お礼文とアンケートの結果が送られてきました。
こんなとき、毎回ドキドキしながら目を通しますが、読んでいてこちらまでウルっと来そうになりました。
その一部を、改行以外は原文のまま引用させていただきます。

「ほのぼのとした空気感のある講演会がとてもよかったです。
生命の大切さ、言葉の重みなど、しっかりと考える時間になりました」

「久々にすばらしい講師さんのお話を聴かせていただきました。世界各国のトップの多くが言葉の暴力が飛び交っていますが、残念でなりません。
今日のお話を聴いてもらいたいです」

「『心が満たされていない』『自他に認められていない』と相手の個性や違いを認められないことに気付かされた。
幸せは気付くものというのも、ハッとさせられた。自分の身近な幸せを見出すのは、自分を満たし、認められていることを気付くことになるのかなと考えた。ありがとうございました」

「ソフトな声と素敵なあたたかい歌詞の歌を聞かせていただき、ありがとうございました。私も言葉に気をつけながら義母を介護しています。ていねいな言葉を使うことでお互いによい関係を保てています。言葉の大切さを感じた一日となりました。本当にありがとうございました」

「これから生きる中、石川先生の講義を思い出し、日々を過ごしていきたいと思います。ありがとうございました」

「石川先生のお話は、心に深く染み入りました。
『生きていること』『大切な人がいること』『思いを伝えること』の幸せをかみしめながら、今回から実践していきます」

ほかにもたくさんのお言葉がありました。
少々照れますが、引用させていただきました。

講演が終了して会館を出られる皆さんが、通りかかった私に、ご丁寧なお礼を言ってくださって、私自身も心に残る講演となりました。

松江市立菅田会館で人権について話す石川
項 目内 容
講演会タイトル平成29年度川津地域人権・同和教育研修会
日 時2018年3月11日(日)
演 題「救急現場が教えてくれた命の輝き ~言葉は心を伝えるためにある~」
場 所島根県松江市 松江市立菅田会館
人権研修会で歌う石川

人権講演「命の重さと輝き」

2015年9月13日は鳥取市のさざんか会館で平成26年度鳥取市人権教育協議会社会教育部会全体研修会で講演をさせていただきました。

「命の重さと輝き」という演題で1時間半やりました。
参加者は鳥取市の企業、宗教団体、公民館職員、市役所職員、学校職員などの人権担当者の皆さんでした。

幅広い年齢層の200人以上の方が参加されました。

重い話をする前には軽く入りたい、ということで県内の講演ではいつもやるように方言ギャグソングを話の間にはさみました。
後半は、私が消防士時代に出動した救急、救助現場の体験を話しました。

悲惨な事故現場で絶命する人を目の当たりにしながら活動していると、心臓をギュッとわしづかみされたような胸苦しさを覚えたこともありました。

大怪我をして意識を消失してもなお、あえぎながら必死に呼吸を続けようとする姿に、人間が生きようとするすごい力に、ただただ圧倒されました。

応急処置をほどこしながら救急隊員は、「助かってくれ」「呼吸を続けてくれ」「生き続けてくれ」と、祈るような気持ちで搬送してきました。

この「生きようとする力」の荘厳さの前に、生まれた土地や国など、肌の色の違いや障がいの有無、いかなる差別的意識も介在する余地はありません。
それどころか、人の命の崇高さに、理屈を超えた強さで打たれる思いをします。

人権についてはいろいろな問題があります。
SNSでの差別発言など、かつては考えられなかった場面で人の心が傷つけられ、踏みにじられる状況も増えてきました。

命の重さを感じる心の力が、ますます弱まっているように思います。
そんな時代だからこそ、よけいに「命の重さ」を伝えていかなければと考えています。

心が疲労して、自ら命を絶とうとした人をたくさん搬送してきました。

心が弱った状態でいるところに、心無い言葉をかけられ、自損行為に至った例も少なくありません。

人に対する「思いやり」や、人の命・自分の命の重さに気づいていただく、あるいは再認識していただくきっかけづくりをやっていくために、今回はとてもありがたい機会をいただきました。

アンケートが送られて来るたびに、ある種覚悟を決めて読み進めます。

「重たいはずのエピソードを聞いたのに、講演の最後にはとても温かい気持ちになっていました」
「涙を流し、優しい気持ちになれました」

そんな感想が多いので、そのたびに安堵の溜息をつきます。

毎回、毎回、新たな気づきがあります。
もっともっとたくさんの人に聞いてもらえるように、精進して行きたいと思った日でした。

鳥取市の人権担当のみなさんには心のこもった対応をしていただきました。
長時間にわたる準備、進行、片づけと、たいへんお世話になりました。

項 目内 容
講演会タイトル平成26度鳥取市人権教育協議会社会教育部会全体研修会
日 時2014年9月13日
演 題「命の重さと輝き」
場 所鳥取県鳥取市 さざんか会館
主 催鳥取市人権教育協議会社会教育部
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