一番大切なものは「安全」

私は、32年間消防局に勤務し、火災、救急、救助、災害現場で活動してきました。
現場活動だけではなく、救助隊隊長として事故原因の調査、火災調査員として原因調査を担当してきました。
労働災害での救急・救助も数多く出動し、調査も行いました。
その結果、「安全」の何ものにも代えがたい大切さを身にしみて感じるようになりました。
現場から無事に帰ることが、職場の繁栄と家族の幸せ
労災事故の調査で、事故に遭われた方のご家族に会うたびに、痛切に感じたことがあります。
それは、 「現場から無事に帰ることが、職場の繁栄と家族の幸せの基盤である」 ということです。
安全目標の設定や事故統計の分析は、安全管理において極めて重要です。
しかし同時に、その数字や目標の背景には、帰りを待つ家族の笑顔、子どもたちの成長を見守る喜び、共に過ごす何気ない日常があります。
すべては、その日一日を無事に終えて帰宅することから始まります。
私の講演では、事故統計やマニュアルといった重要な知識を土台としながら、さらに「大切な人のために無事に帰る」という、誰もが持つ素直な思いに訴えかけます。
データや事例は安全管理の基盤として不可欠ですが、それに加えて心に響くメッセージをお届けすることで、参加者様の行動変容につなげます。
多くの参加者様から「家族のつながりや思いを伝え合うことの大切さに気づいた」「涙が出た」という感想をいただいています。
講演の特徴

石川達之の安全講演 3つの特徴
✓ 家族への思いを軸にした、心に響く安全講演
「現場から無事に帰ることが、職場の繁栄と家族の幸せ」。統計やマニュアルの重要性を踏まえ、さらに家族という視点から安全の意味を伝えます。
✓ 安全文化の醸成、心理的安全性、見える化
最新の安全管理テーマである、組織全体の安全文化づくり、言いたいことが言える職場環境、消防ならではの危険共有技術をお伝えします。
✓ 32年の消防経験から語る実践的な内容
火災、救急、救助の現場で培った、マニュアルを超えた事故防止の知恵と、多世代連携、ストレス管理など、どの職場でも応用できる具体策を提供します。
統計・マニュアル・事例に加え、心に響くメッセージを
私の講演は、単に安全管理について説明するのではなく、32年間の現場経験から得た生々しい事例を交えながら、安全管理の真の意味をお伝えしています。
事故統計、安全マニュアル、過去の事故事例は、安全管理の重要な基盤であり、欠かすことのできない要素です。
私の講演では、これらの重要な知識に加えて、さらに参加者の心に深く響く要素をプラスすることで、より実効性の高い安全意識の向上を目指します。
以下の点で、他の講演との違いを実感していただけます:
- 家族の視点を織り込んだ、心に響くメッセージ
「現場から無事に帰ることが、職場の繁栄と家族の幸せ」という、誰もが共感できる人間的な視点から安全の意味を伝えます。統計の数字が、一人ひとりの大切な家族の顔として心に刻まれます。 - 思いを伝え合うことの大切さ
安全マニュアルの遵守は大前提として、さらに職場での「ありがとう」「気をつけて」という声かけ、家族への「行ってきます」「ただいま」という何気ない言葉が、日々の安全行動を支えることをお伝えします。 - 実体験に基づくリアルな事例と心理的背景
過去の事故事例を分析するだけでなく、なぜマニュアルがあっても事故が起こるのか、人間の心理的な側面からも深く掘り下げて説明します。
多くの衛生安全大会担当者様から 「社員が退屈してしまい、集中して聞いてくれない」 という悩みをお聞きします。
しかし、私の講演では、現場体験をリアルにお伝えし、家族への思いに訴えかけることで、参加者様に退屈することなく集中して聞いていただくことができます。

消防の救助現場や火災現場での事故事例は、その危険性がわかりやすく、まったく異なる業種の方でもリアルに感じていただきながら聞いていただくことができます。
また、心の健康と職場の安全の密接な関係について、過酷な消防現場活動、労働災害事故後の調査で知る機会が多くありました。
メンタルヘルスの問題が如何に事故リスクを高めるか、そしてそれをどのように予防し対処すべきかを、現場の調査結果と実践的な心理テクニックを組み合わせて解説します。
メンタルヘルスを維持することが、職場全体の安全性向上だけでなく、健康と生産性の向上にもつながる重要な要素となることを、具体的な事例を交えて説明します。
講演内容について

安全文化の醸成:マニュアル遵守を土台に、文化として根付かせる
マニュアル遵守は安全管理の基本ですが、それを一過性に終わらせず、組織全体に「安全文化」として根付かせることが継続的な事故防止につながります。
消防組織は極めて厳格なマニュアルと規則で運営されていますが、総務省消防庁の調査によれば、72年間で消火活動中の殉職事故が62件とあります。
救助現場での事故、傷病者搬送中の救急車の事故なども、時折ニュースで流れています。
厳格なルールがあっても事故は起こり得るのです。
だからこそ、マニュアル遵守に加え、一人ひとりが「無事に帰る」という価値観を心から共有し、自発的に安全を考え声を掛け合う文化が不可欠です。
家族を思い浮かべることで生まれる自然な安全行動、組織全体で安全を語り合える雰囲気づくりなど、消防士時代に学んだ実践例をお伝えします。
心理的安全性:言いたいことが言える職場が事故を防ぐ
近年注目される「心理的安全性」とは、誰もが臆せずに意見を言える、ヒヤリハットを報告しやすい職場環境のことです。
消防の現場では「おかしいと思ったら、誰でも『待った』をかけられる」文化が、多くの事故を未然に防いできました。
この文化を育むには、会議の進行方法だけでなく、日頃からの信頼関係が不可欠です。
日常の「ありがとう」「お疲れさま」という声かけ、失敗を一緒に考える姿勢の積み重ねが、いざというときに「正直に話せる」環境を作ります。
安全の見える化:刻々と変わる危険を共有する消防の技術
「安全意識を持て」と言われても、抽象的すぎて何をすればよいかわからない。
そんな声をよく耳にします。
消防現場ならではの実践例
バディシステム(二人一組で互いの位置を常に確認)、進入経路のマーキングと退避ルート確保、刻々と変化する危険の数値化と共有、音による危険伝達など。特に「逃げ道を常に確保する」習慣は、どの職場でも応用できます。
「勇猛果敢」から「科学的判断」へ
かつての「消防士は勇猛果敢たれ」という精神は大切ですが、無謀な進入につながり殉職されるケースもありました。現場経験や「勘」に加え、火災のメカニズム、建物構造など科学的知識の蓄積が重要です。その学習のモチベーションは、自分の命、救う命、そして家庭で待つ家族の大切さに気づくことで高められます。
講演では、これらの技術を皆様の職場でどう応用できるかを具体的にお伝えします。
チームワークと多世代連携の重要性
現代の多くの職場では、20代から70代まで、幅広い年齢層が共に働いています。
特に建設業界などでは、働く人の高齢化が進み、世代間のコミュニケーションや体力差への配慮が重要になっています。
事故は、個人の不注意だけでなく、連携不足やコミュニケーション不足といった組織的な要因によって引き起こされるケースも少なくありません。
危険な災害現場での人命救助活動中に体験した事例を通じて、職場でのチームワークがいかに重要かを具体的にお話します。
特に重要なのは、以下のポイントです:
- ベテランの経験と若手の新しい視点を組み合わせる
- 年齢による体力差を認め、互いに補い合う
- 世代を超えて「思いを伝え合う」コミュニケーション
- 部門や役職を超えた協力体制の構築
生命の危険と隣り合わせの現場での経験は、世代間連携の重要性を認識していただくための教訓としていただけます。
ベテラン職員の慣れによる事故リスク
どんな業種でも、ベテラン職員が慣れからの油断で事故を引き起こす事例が多くあります。
救助現場や火災現場でも同様の事例があり、時には職員の生命を脅かす危険性もはらんでいました。
建設現場や工場でも同様の傾向があります。
調査によれば、事故の約70%はベテラン従業員に集中しているというデータもあります。
人間が持つ心理的な傾向である「正常性バイアス」(多少の異常事態が起きても「いつもと変わらないだろう」と過小評価してしまう心理)は、どんな業種の人にも働きます。
テレビニュースなどで災害時の避難の遅れなど、実例を目にすることもありますが、最悪を想定して日々訓練しているはずの救助現場で同様の事故が、過去に起こりました。
実例を考察しながら、誰もにある心理的な傾向を理解し、危険に対する感受性を高めるきっかけにしていただきます。
安全管理の盲点
どんな業種の作業現場であっても、予期せぬ事態や見落としがちな「盲点」は存在します。
過去の事故分析や対策はもちろん重要ですが、日常のわずかな変化が、やがて大事故を招く可能性があることを、各種の火災や事故実例を交えて説明します。
それらの内容が、常に警戒心を持つことが安全管理体制をさらに強固なものにするという実例となります。
職場のコミュニケーションと安全性
消防の現場活動では、無線による指示伝達だけでなく、アイコンタクトやジェスチャーなど、あらゆる手段を用いて意思疎通を図ります。それは、一瞬の遅れが人命に関わるからです。
実際に起った高所での救助現場事故と、その後の取り組みを通して、円滑なコミュニケーションが安全確保にいかに重要であるかを、消防現場での具体的な事例を交えながらお伝えします。
ストレス管理と事故防止:心の健康が家族を守る
一般的に、消防士は心身ともに頑健であると認識されていますが、ストレスを蓄積しやすい業種でもあり、私がかつていた職場でも、うつ病になった職員がおり、またプチうつ状態のいわゆる「うつ病予備軍」は少なくありませんでした。
私自身も在職中にプチうつを経験し、妻も長らくうつ病で苦しみました。
今や年齢性別を問わず、年々心の病気で苦しむ人は増加しています。
心の健康を損なうと、注意力が散漫になり、事故のリスクが高まります。
そして何より、家族との関係にも深刻な影響を及ぼします。
心の病気からの自損行為現場の救急出動体験、心の病気の家族への対応経験、その後の心理学学習(日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー経験あり)で学んだ内容をもとに、以下の内容をお伝えします:
- 個人レベルでのストレス対策
- 組織全体でのメンタルヘルスケアの取り組み
- 家族との会話が心の健康を守る理由
- 「ただいま」「おかえり」という日常の言葉の大切さ
- 職場での声かけが、仲間の心を守る実例
最新の健康管理情報と緊急時対応
熱中症予防など、季節や業種に応じた具体的な対策を紹介し、即実践可能な知識を提供します。
さらに、建設業で特に多い高所からの墜落・転落事故時の負傷者対応についても解説します。
(後遺症を残さないための初期対応の重要性、安全な搬送方法など)
貴社の抱える課題やご要望について、お気軽にご相談ください。

お問い合わせについて

安全で健康的な職場づくりは、生産性の向上だけでなく、従業員の幸福度にも直結する重要な課題です。
本講演を通じて、皆様の職場の安全文化醸成に貢献できることを確信しております。
リアルな体験談とオリジナルソングを織り交ぜた内容で、安全の大切さを心に響く形で伝えます。
皆様の職場や業界特有のニーズに合わせて講演内容をカスタマイズすることが可能です。
事前に、どの分野に重点を置いて欲しいか、特に取り上げて欲しいトピックなどのご要望をお聞かせください。
詳細や日程調整、内容のカスタマイズについてのご相談は、お気軽にご連絡ください。
共に、より安全で活力ある職場づくりを目指しましょう。
参考ブログ
【安全大会講演】救急現場から学ぶ心の健康と安全意識
慣れが招く危険!消防士の視点から学ぶ安全管理の重要性
お電話でのお問い合わせはこちら:0858-35-4388
参加者様の感想
「消防士の現場での体験を聞いて、今までは他人事だと思っていた『心の病気』が身近なものだと感じた。『明日は我が身』にならないように、気を付けていきたいと思った」
「『現場から無事に帰ることが、家族の幸せ』という言葉が心に刺さりました。今まで安全は会社のルールだと思っていましたが、家族のためなんだと気づいて、安全への意識が変わりました」
「普段から『安全』『安全』と耳が痛くなるほど言われているので、『安全』が身にしみついている気でいたが、石川さんの生の体験談を聞いて、あらためてリアルに安全の大切さを感じた」
「毎年講演会に参加してきましたが、今回、初めて涙が出ました。『行ってきます』『ただいま』という何気ない言葉の大切さ、家族への思いを伝えることの大切さを、安全大会で学ぶとは思いませんでした。明日から同僚や家族にもっと声をかけようと思います」
「消防の救助活動でも、チームワークが欠けることで事故につながるという現場の話を聞いて、私の職場のチームワークについて考えさせられました。安全大会も毎年開催しているのでマンネリになっていましたが、今回はユーモアあふれる語り口と歌で、社員全員が集中して聞いていて、とてもいい安全大会になりました」(建設会社経営者様)
「毎年安全大会を開催しているが、誰一人居眠りをせずに最後まで熱心に聞いた講演は初めてです。私自身も大きな学びをいただきました」(建設会社経営者様)
演題例
「現場から無事に帰ることが、職場の繁栄と家族の幸せ」
「安全文化を育む職場づくり~家族の笑顔のために~」
「心理的安全性が事故を防ぐ~言える職場、聞ける職場~」
「心の健康づくりで災害ゼロに~家族とのつながりを大切に~」
「笑顔で働くための心の健康」
「誰もが笑顔で働くために~消防現場で学んだこころの健康~」
「救急現場から学ぶ命の大切さと安全意識」
「思いを伝え合う職場が、事故をなくす」
講演実績
備北地区ゼロ災運動研究集会講演会(岡山県)、平井建設株式会社(島根県)、株式会社高野組(鳥取県)、島根県安来建設業労働災害防止大会(島根県)、建設業労働災害防止協会姫路分会(兵庫県)、大分県西部地域林材業労働安全大会(大分県)、株式会社丸永建設株式会社(島根県)、株式会社大島工務所(島根県)、鳥取県危険物保安協会連合会、鳥取県中部危険物保安協会研修会、鳥取県産業安全衛生大会、第21回全国トラック運送事業者大会、鳥取県中部総合事務所、鳥取県管工事業協会、鳥取県労働基準協会東部支部、倉吉地区安全運転運行管理者協議会(鳥取県)、八橋地区安全運転運行管理者協議会(鳥取県)、福上工業株式会社安全大会(鳥取県)、打吹建設株式会社安全大会(鳥取県)、株式会社藤原組(鳥取県)、イワタ建設株式会社(鳥取県)、TVC株式会社(鳥取県)、馬野建設株式会社(鳥取県)、中央建設株式会社(鳥取県)、NTT西日本鳥取支店(鳥取県)、大和設備株式会社(鳥取県)、株式会社田中建設(鳥取県)、中一建設株式会社(鳥取県)、福井土建株式会社(鳥取県)、株式会社井木組(鳥取県)、株式会社大協組(鳥取県)、美保テクノス株式会社(鳥取県)、日ノ丸自動車株式会社(鳥取県)、やまこう建設株式会社(鳥取県)、大同端子製造株式会社(鳥取県)、山陰酸素工業株式会社(鳥取県)、大和建設株式会社(鳥取県)、アオキ建設株式会社(鳥取県)







