日本の高齢化は、世界で一番。
100歳以上の年齢の方が、なんと約7万人(2018年度)いらしゃるそうです。
今まで世界が経験したことのない高齢化社会を、私達は生きていくことになります。
私の知り合いなど、飲むとよく言います。
「俺は長生きなんてしようと思わない。太く短く生きたいように生きる」
同じようなことを言う人は、たくさんいます。
私が消防士時代、たくさんの病人やけが人を搬送しました。
何百人もの人を搬送しましたが、
「消防さん、私はもう80歳を過ぎましたから、搬んでいただかなくてけっこうです。まあ、このままここでぽっくりと死にますから」
などと言う人は、一人としていませんでした。
多くの人は、
「助けてください。苦しいんです。早く病院にお願いします」
と、必死で助けを求めます。
人間は、基本的に「生きたい」と願うようにできているのだと、いつも感じてきました。
しかし、「長生きしようと思わない」とつぶやく気持ちもわからなくはありません。
なぜなら、今の日本は老後に対して不安なことが山ほどあるからです。
年金制度がこの先もちゃんと維持されるのか
病気になって医療費が払っていけるのか
いずれやってくるだろう孤独な時間に耐えられるだろうか
そんなことを考えると、空を見上げて深い溜め息をつきたくなる気持ちがよくわかります。
3月5日(火)に、鳥取県湯梨浜町文化大学の閉校式記念講演会で講師をつとめました。
湯梨浜町文化大学というのは、湯梨浜町在住の60歳以上の方が、趣味や勉強の多種あるコースを受講するというもので、毎年度ごとに募集があり、年度末には閉校式があります。
この日も、120人の方が参加されました。
心の元気と体の健康のつながりを中心に、ストレス解消法などについてお話させていただきました。
アメリカ心理学会の調査で判明した、科学的に効果のあったストレス解消法と、効果のなかった解消法について。
「感謝すること」で「幸福感」が高まり、寿命を延ばす、ということを消防の現場体験をまじえてお伝えしました。
感謝の心を持つことは、心理学でも幸福感やメンタルヘルスに良い影響を与えるとされています。
感謝は、ストレスの緩和、自己肯定感の向上、ポジティブな感情の促進、社会的つながりの強化など、幸福感によい影響を与える大きな要素です。
(感謝をしないではいられないという強い思いを持つきっかけとなった救急現場のエピソードはこちらへ)
「感謝」や「笑い」の効果についてお話したあとには、私のオリジナルソングをご披露しました。
予想以上の爆笑が巻き起こりました。
ご参加いただいた皆さんの元気をいただき、私自身も健康な100歳を目指して楽しく毎日を過ごそうと思いながらラストの「梨のうた」を歌いました。
項 目 | 内 容 |
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タイトル | 平成30年度湯梨浜文化大学閉講式記念講演会 |
日 時 | 2019年3月5日(火) |
演 題 | 「人生100年時代に向けて」 |
場 所 | 鳥取県湯梨浜町龍島湯梨浜町中央公民館 |