在宅介護の疲れを癒やしていただきたい

講演で歌う石川達之

コロナ禍になって、遠方で生活している家族と会えないことが、とてもストレスになりました。

結婚式を延ばしに延ばして、けっきょくは結婚式も披露宴もやらずに、籍だけを入れた親戚もいます。

私の身近なところでは、親戚と会えないだけではなく、葬儀のやり方について身内同士で意見が分かれ、もめたという人もいました。
家族だけでいいじゃないかという意見、親戚は呼ばなきゃだめだろうという意見。

都会から帰ってくれば感染の心配があるから帰るな、と言われ、遺体に分かれを告げることもできない上に、まるでウイルスそのもののように言われたと傷ついたようです。

高齢者福祉施設に入居する親と会えないストレスを抱えていた人もいます。

また逆に、在宅で介護していて、コロナ禍で今まで以上にストレスを抱えてしまった人たちもいます。
いくら大切な家族だといっても、時にはほかの人と話して気を紛らわせたいと思いながら、高齢者に感染させてはいけないと引きこもり状態になってしまった人も多いのではないでしょうか。

私自身は在宅で介護をした経験はないのですが、日常生活に介護という仕事が加わる(あるいは主になる場合もあるかもしれません)ことは、想像するだけでたいへんだと思います。

平常時ならば受けることができた自治体のサービスも、感染対策のために受けられなくなっているケースもあると思います。

終了日程が皆目みとおせないこのコロナ禍の生活です。
ストレスが日々増大していることは、想像に難くありません。

鳥取県北栄町の社会協議会の方から、講演依頼のお電話をいただいたとき、そんな話も伺いました。

例年の行事は、日頃の介護のストレス解消に旅行に出かけられていたそうですが、このコロナ禍なので講演に切り替えられることになったそうです。

「日頃の慰労と心身のリフレッシュができる内容でお願いします」

とのご依頼だったので、90分の時間内でふだんより多めに歌を入れました。

コロナ禍でも一人でできるストレス解消に有効なストレス解消法についてお話をしました。

在宅介護者講演会で歌う石川

さらに、セルフケアで解消できないストレスは、
家族との会話
知人・友人との会話
など、人と話すことで解消できることがわかっています。

近年、毎年日本のあちらこちらで起こる災害で、いわゆる「惨事ストレス」といわれるストレス反応もクローズアップされるようになりました。

そんな日常生活以上にストレス度が高くなる状態にも、「家族との会話」や「知人・友人との会話」が効果的だと言われています。

なかなかリアルで会う機会がもてない場合は、スマホのビデオ通話でも、普通の電話でもいいですから、話すことを意識したいものです。

90分のあいだ、たくさん笑って、そして泣いていただきました。

終わったあとも、何人かの方が話しかけてこられ、感想を述べられました。

話しながら涙を浮かべられた方もいらっしゃいました。

リフレッシュしてご家庭に帰っていただけていたら、私は最高に幸せです。

今回は人数限定で、大きな部屋でかなり距離を取った椅子の設定でしたが、早くたくさんの方が集まれるようになり、大きな声で語り合いながら聞いていただける状況になることを記念しております。

北栄町在宅介護者の集いのチラシ
項 目内 容
タイトル令和3年度第一回在宅介護者の集い
日 時2021年10月11日(月)10:00~11:30
演 題「しゃべって泣いて笑って免疫力アップ」
場 所鳥取県東伯郡北栄町 北栄町社会福祉センター
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