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【地域人権講演会】笑顔があふれる町は、身近な言葉から|加古川市

2024年1月28日、兵庫県加古川市で開催された、平岡北小学校区人権・同和教育協議会主催の「人権ふれあいフェスティバル」で講演をさせていただきました。

演題は、「消防現場で学んだ人生の大切なこと ~笑顔があふれる町に~」です。

参加者は、町内会長、人権推進員、民生委員、教職員をはじめとする地域の皆様でした。

事前にいただいた依頼には、「地域住民が、互いに相手を思いやり尊重することの大切さを感じられるよう、トークや歌も交えて講演を」とありました。

また、メールでは「まちづくりや地域づくりなどのテーマがよいのではないか」とお話をいただきました。

では、笑顔があふれる町をつくるために、私たち一人ひとりには何ができるのだろう。

そう考えた時、私の頭に浮かんだのが、家庭で交わされる日常の会話でした。

笑顔があふれる町は、身近な言葉から

「まちづくり」と聞くと、施設や制度、地域行事などを思い浮かべるかもしれません。

もちろん、それらも大切です。
しかし、町をつくっているのは、そこで暮らす一人ひとりです。

学校や地域で起きる心ない差別や偏見。
その背景の一つに、家庭内で耳にした言葉や、近所の人との普段の接し方が影響する場合もあるのではないかと考えました。

だから私は、まずは身近なところから始めたいとお話ししました。

朝、近所の人に挨拶をする。

困っているように見える人へ、声をかける。

自分とは違う考えを持つ人の話にも、少し耳を傾けてみる。

そうした小さな関わりの積み重ねが、笑顔のあふれる町につながるのではないでしょうか。

人権意識は食卓から育つ

子どもたちは、大人が思っている以上に、私たちの言葉や態度をよく見ています。

テレビのニュースを見ながら誰かを決めつける。
よく知らない人について、うわさだけで悪く言う。
自分とは違う立場の人を、からかったり遠ざけたりする。

大人が何気なく口にした言葉を、子どもがそのまま受け止めることもあります。

家庭での会話だけが差別の原因になるわけではありません。
それでも、日頃どのような言葉を交わしているかは、子どもが人と接する時の考え方に影響する場合があると思います。

人権について学ぶ場所は、学校や講演会だけではありません。

食事をしながら家族でニュースについて話す。
その人はどんな気持ちだろうと考える。
知らないことを、知らないまま決めつけない。

食卓は、思いやりと想像力を育てる身近な場所にもなります。

不安や恐れが、差別へ変わる時

コロナ禍では、感染した人やその家族、県外から来た人に対する心ない言葉や行動が問題になりました。

私の住む鳥取県でも、県外ナンバーの車が傷つけられるなどの事例がありました。

感染症への不安や恐れが、誰かを遠ざけたり、攻撃したりする気持ちへ変わってしまったのです。

東日本大震災の後にも、避難した子どもが「放射能がうつる」と言われ、いじめられたという報道がありました。

分からないものを怖いと感じることはあります。
しかし、不安な時ほど、不確かな情報だけで人を決めつけず、その人が置かれている状況を想像する必要があります。

そして大人自身が、家庭や地域でどのような言葉を使っているかを振り返ることも大切だと思います。

消防現場で知った、言葉の重さ

消防士時代、自ら命を絶った方の現場に出動したことがあります。

その方が深く傷つくきっかけの一つに、誰かの不用意な一言があったと知りました。

人が自ら命を絶つ理由は、一つではありません。
それでも、何気なく発した言葉が、心の弱っている人をさらに追い詰めることがある。
そのことを、私は現場で思い知らされました。

こちらに悪気がなくても、相手の身体や心の状態は外から見ただけでは分かりません。

元気そうに見えても、病気や障がいを抱えている人がいます。
家庭の問題や仕事の悩みで、心が疲れ切っている人もいます。

だからこそ、言葉を発する前に、ほんの少し想像してみてほしいと講演でお伝えしました。

「この人は今、どのような状況にいるのだろう」

「自分が同じことを言われたら、どんな気持ちになるだろう」

相手のすべてを理解することはできません。
それでも、思いやりと想像力を持って接することはできます。

食卓と地域で大切にしたい3つのこと

人権を守るために、難しいことから始める必要はありません。

人をひとまとめにして決めつけない

「あの地域の人は」「あの立場の人は」と、ひとまとめにして考えず、目の前にいる一人の人として接することを大切にしたいと思います。

不確かな情報をそのまま広げない

テレビやSNSで見聞きしたことを、そのまま事実だと決めつけない。
「本当だろうか」と一度立ち止まることも、誰かを傷つけないために必要です。

相手の状況を想像して言葉を選ぶ

身体の状態、心の状態、家庭の事情など、人には外から見えない部分があります。

相手をできるだけ傷つけない言葉。安心してもらえる言葉。
少し笑顔になれるような言葉。

そんな言葉を交わす人が家庭や地域に増えていくことが、笑顔のあふれる町づくりにつながるのではないかと思います。

家庭から地域へ、思いやりを広げる

講演会場となった加古川総合文化センター

家庭で交わされた言葉は、そこで終わるものではありません。

子どもたちは家庭で聞いた言葉を学校へ持っていき、大人も家庭で身についた人との接し方を地域や職場へ持っていきます。

だからこそ、食卓で思いやりのある言葉を交わすことは、家庭の中だけでなく、地域の人権意識を育てることにもつながります。

挨拶をする。声をかける。相手の話を聴く。見えない事情を想像する。

一つひとつは小さなことです。

それでも、身近なところで交わす言葉が少しずつ変われば、地域の空気も変わっていくのではないでしょうか。

地域団体向け人権講演について

私は、32年間の消防生活で経験した命の現場と、家族との関わりから学んだことを、オリジナルソングを交えながらお伝えしています。

学校やPTAだけでなく、自治会・町内会、民生委員・児童委員、人権啓発推進員、公民館、地域の人権教育団体などを対象とした講演にも対応しています。

地域づくり、命の大切さ、言葉の力、家庭から始まる人権意識など、主催者の目的や参加者に合わせて内容を組み立てます。

講演をご検討の方は、以下をご覧ください。

講演会の概要

項目

内容

講演会名

人権ふれあいフェスティバル

演題

消防現場で学んだ人生の大切なこと
~笑顔があふれる町に~

主催

平岡北小学校区人権・同和教育協議会

開催日

2024年1月28日(日)

講演時間

10時20分~11時35分

会場

加古川総合文化センター 2階大会議室

対象

地域住民(町内会長、人権推進員、民生委員)、教職員ほか

平岡北小学校区人権・同和教育協議会の皆様、ご来場くださった地域の皆様、ありがとうございました。

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