【巨大地震への備え】防災訓練に参加して

湯梨浜町の防災講演会のステージ

9月8日日曜日、地元の鳥取県湯梨浜町の防災訓練に参加し、鳥取大学工学部の香川敬生教授による講演を聴講しました。

想定以上の参加者数だったとのことで、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」発表のインパクトもあったせいか、災害への関心が高まっていることを実感しました。

目次

実践的な備えの重要性

防災訓練でテント設営の説明を受けている

町防災無線放送での「住民避難訓練開始」を受け、自治公民館等の指定緊急避難場所へ集合して、または各自で避難所想定のハワイアロハホールへ避難しました。

避難したアロハホール集会室で室内用テントの設営、簡易ベッドの組み立ての訓練を実施しました。

私は防災士の資格を持っていますが、自分の住んでいる町にどんな室内用テント、簡易ベッドがあることなど、把握していなかったので、とてもいい機会になりました。

避難所生活での問題点の中に、
「プライバシー・プライベート空間確保困難による問題やストレス」があげられます。

体育館などの広い空間に、他人と近距離で長期間生活を共にすることで、プライバシーを確保することができなくて、心理的なストレスの蓄積につながります。

そのための対策として、パーテーションやテントが準備されています。

会場はとても広いのですが、テントは大きく、9張を各地区の代表者が組み立てるという流れで、それを見守る人たちも真剣そのものでした。

キャンプ経験者ではない人でも、ごく短時間で設営できるテントでした。

避難場所でテントを実際に設営している

また、簡易ベッドは、少しでも快適に睡眠できるようにということもありますが、冬期の床からの冷えは体調悪化の原因となる可能性が高いため、使用することで床からの寒さを防ぎ、避難者の健康を守ることができます。

テント内に簡易ベッドを配置

町の防災に対する取り組みがとても充実していると感じました。

もちろん、災害はどんな規模でやって来るかは、詳細に予測できるものではありませんが、前向きに取り組まれていただいていると感じ、住民である私自身も積極的に情報を得ながら対策していかねばならないと痛感しました。

香川教授の講演:鳥取県の地震リスクと対策

防災講演会で鳥取県の津波予想のスライド

その後、ホールでは、
「能登半島地震を受けた鳥取県の地震・津波への備え」という演題で、鳥取大学工学部教授の香川敬生氏の講演会でした。

日本付近のプレートの動き方について、また、断層のずれにもいろいろと種類があることなどを学びました。

日本の活断層の分布については、テレビの報道などでほんの概要を知る程度でしたが、日本のどの地域が東西南北どちらの揺れが強いかなど、初めて知った事も多くありました。

香川教授は鳥取県内でも震度5弱以上の地震が想定されると警鐘を鳴らされました。
鳥取県民として注意したいのは以下の点です。

南海トラフ地震の影響:鳥取県でも最大震度5弱の揺れが予測されている

鳥取県中部の地震リスク:2016年の鳥取県中部地震(M6.6)以降も警戒が必要

鳥取県西部地震の再来:2000年の鳥取県西部地震(M7.3)級の地震が再び起こる可能性がある

香川教授は、能登地震の被害についても調査研究をされており、2007年の能登半島地震で倒壊後に新築された家屋は、今年2024年1月の地震では被害を免れた一方、2007年の地震で倒壊を免れたものの、補修のみで耐震補強がされていなかった家屋の多くが倒壊したそうです。

建築基準法の木造建築に関する耐震基準が見直され、より厳しい基準が適用されているとのことです。
私が住む鳥取県でも、2016年の鳥取中部地震で倒壊は免れたものの、損傷を受けた家屋については、構造的な耐震性を再検討する必要があると指摘されました。

個人ができる防災対策

今回の訓練と講演を聴講し、私たち一人一人ができる具体的な行動をまとめてみました。

  • 最新の防災情報を常にチェックする
  • 自宅の耐震診断と必要に応じた補強を行う
  • 家具や家電製品の固定を確実に行う
  • 非常用備蓄品を定期的に点検し、更新する(ローリングストック)
  • 地域の防災訓練に積極的に参加する
  • 家族や近隣住民と避難計画を共有する
  • 自分の住む地域の地質や地形について学ぶ

講演の最後に香川教授がおっしゃった言葉がとても強く印象に残りました。

「非常持出し袋の準備や食料の備蓄は大切ですが、
 それを使えるのは揺れをサバイバルした後です!」

今回のように、多くの学びのある訓練・講演の機会があれば、ぜひ積極的に参加して行きたいと思いました。

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