歌入り講演会をやり続けている私にと、「コミュケーションと音楽」というテーマでの講演のご依頼をいただきました。
マイク一本あればいいという普通の講演家と違って、ギターを弾きながら歌い、かつしゃべるというスタイルでやるには、いろいろと面倒なこともあります。
しかし、そんな面倒なことを差っ引いても、話の合間に弾き語りをいれることで得られる反応は、比較にならないほどいいものになります。
アウェーな会場ではなおさら、そのありがたさを痛感します。
最初は、
「おいおい、講演会にギターを持って来てるよ」
というようなちょっとした戸惑いのような雰囲気が会場に流れます。
それでも自己紹介に続いて1曲歌うと、笑いが起こり、だんだんと心を開いて聞いてくださるようになる気配が伝わってきます。
今までいただいたアンケートにも、
などなど、ありがたいお言葉が書かれていました。
この講演会では、今までほとんど講演で話す機会のなかった「歌」や「音楽」のことを話しました。
その講演は、鳥取県倉吉市の傾聴ボランティア「あいりす」さんの連続講座「傾聴ボランティア養成講座」の中のひとつとして開催されました。

社会人になってもギターを弾き、オリジナルソングを作り続けたのは、そもそもは自分の心の癒しのためでした。
事故現場や災害現場で活動し、どうしてこんなに悲惨なことが起きてしまうんだろうと、自分の力ではどうしようもないことに思いわずらった時期にも、非番の日にギターを弾きながら、そんな自分の心を歌詞にして、歌いました。
息子が思春期の頃、関わり方に悩み、さみしさも感じながら、親としての悩みや希望を歌にしました。
時に涙を流しながらオリジナルソングを作る作業は、私自身の心を癒し、無力感や絶望感から救ってくれました。
今の自分、今の家族との関係、職場での自分の立場などが、歌詞を作る作業の中で、だんだんと客観的に見られるようになり、心の中のざわめきが少しずつおさまっていくのを感じました。
そんな自分のために作った曲たちを、講演会で聞く方の多くが、自分に重ね合わせて聞いてくださっているとおっしゃってくださるので、そのたびに感激します。
この日の講演では、歌う消防士時代の話から、最近の曲作り、さらには音楽療法の話なども少しさせていただきました。
日頃から傾聴ボランティアをされている方々なので、傾聴についての学習は日ごろからされていらっしゃるし、経験も豊富です。
私自身が、実際に講演後に参加者さんから聞いた話や、メンタルヘルスを共に学ぶ人たちから聞いた、医師、看護師、カウンセラーなど、いわゆる「傾聴の専門家」といえる人たちから言われて深く傷ついた言葉についてお話しました。
後日、アンケートをまとめたものを送っていただきました。
その一部を紹介します。
やっぱり講演に歌を入れてきてよかったと、再認識させていただく会となりました。
ご来場の皆様。スタッフの皆様。ありがとうございました。
項 目 | 内 容 |
---|---|
講演会タイトル | 令和3年度「傾聴ボランティア養成講座」 |
日 時 | 2021/12/4(土)13:30~15:00 |
演 題 | コミュニケーションと音楽 ~愛を込めてリッスン~ |
場 所 | 傾聴ボランティア「あいりす」 |
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