救急車で傷病者を病院に搬送するとき、家族の方が自家用車で救急車のあとを追いかけることがよくあります。
事前に、
「救急車は緊急走行しますが、そちらはスピード違反や信号無視は絶対にしないで、普通どおりの走行で病院に向かってください」 と、必ず伝えています。
それでも、病気やケガをした家族のことを心配するあまりに興奮状態となり、制限速度を超えて走行する救急車にぴったりくっついて走る人も多くいらっしゃいました。
救急車自体が交通事故を起こすこともありますが、救急車を追いかけて走行する関係者の車が事故にあったこともあります。
たいへんなときこそ平常心を保つことが重要だということを、思い知らせてくれる出来事です。
他人事ではなく私自身も、かつて大きな心配事をかかえていた時期に、くよくよと考え事をしながら車を運転していて、目的地についてハッとしたことがあります。
通いなれた経路なので、ちゃんと目的地に着いてはいるのですが、道中の景色の記憶がなかったのです。
運転している時点では、ちゃんと目の前を見ていたのですが、思考の何割かは心配事に占められていたことを証明されたような気持になりました。
何事もなかったので無事に到着したわけですが、何か危ない状況が発生していたら、とっさに回避できたかどうか疑わしいものでした。
過労運転であれば、違反点数は25点、その上免許取り消しの行政処分を受ける思い罰則を受けます。
平常心を失いがちになるのは、心身が疲れているときも同様です。
交通事故だけではなく、労働災害の現場でも同じようなことが起こります。
睡眠不足や過度の疲労だけではなく、悩み事や心配事で心が弱っている状態も、同じような危険性があります。
ふだんはとても慎重に安全に気をつけながら仕事をしている方が、悩み事や心配事に心をとらわれてしまい、いつもどおりのパフォーマンスができない状況で事故が起こる場合が少なくありません。
そんな状態にならないためには、日ごろからのメンタルヘルスが大事です。
11月16日、山陰酸素工業株式会社さんの「山陰酸素創立75年記念安全大会」でお話をさせていただきました。 演題は「心の健康づくりで災害ゼロに」。
山陰酸素工業さんとその協力会社43社が参加で、リモートでの参加も含めて130名の方の参加があったそうです。
メンタルヘルスについてお話をさせていただき、あるエピソードでは笑っていただき、壮絶な現場活動の体験談は真剣に聞いていただきました。
職場でも家庭でも、何事もない安全で平凡な一日が一番幸せなことを再認識していただけことと思います。
スタッフの方は会場準備やリモートの準備、片づけなどお忙しいのに、私の音響機材の準備や片付けも手伝っていただきました。
記念撮影までご一緒させていただきました。
ありがとうございました。
山陰酸素さんのホームページのお知らせに掲載していただきました。
https://www.sanin-sanso.co.jp/news/「山陰酸素創立75年記念安全大会」を開催しま/
項 目 | 内 容 |
---|---|
タイトル | 山陰酸素工業「創立 75 年記念安全大会」 |
日 時 | 2022年11月16日(水)14:05~ |
演 題 | 「心の健康づくりで災害ゼロに」 |
場 所 | 鳥取県米子市旗ヶ崎 米子食品会館大ホール |
主 催 | 山陰酸素工業株式会社 |