在宅介護の疲れを癒やしていただきたい

在宅介護お会で歌う石川達之

在宅で介護をされているあなたに、この記事を届けたいと思っています。

毎日、ほんとうにお疲れさまです。

大切なご家族のために、ご自身の時間を削り、体力を使い、気を張り続ける日々。

その頑張りは、ちゃんと届いています。

でも、どうか少しだけ立ち止まって、 あなた自身のこと も気にかけてあげてください。

目次

在宅介護のストレスは想像以上に深い

在宅介護のたいへんさは、経験した人でないとわからないと思います。

終わりが見えない。
休みがない。
相談できる相手がいない。

大切な家族だからこそ、「自分がやらなければ」と思い、気づかないうちに自分自身を追い詰めてしまう。

時にはほかの人と話して気を紛らわせたいと思いながら、なかなかそうもいかず、孤立を深めてしまう方も多いのではないでしょうか。

救急の現場で見た「介護する家族」の姿

私は32年間、消防士として働きました。

病気で寝たきりの高齢者を在宅介護しているお宅から、救急搬送したことは何度もあります。

救急搬送のわずかなやり取りで、その家族の日頃の状況がわかるはずもありません。

でも、 たいへんな日常を過ごされていることは、想像に難くありませんでした。

在宅酸素をしていて、苦しそうな呼吸をしているご家族を心配そうに見つめながら、懸命に病状を話す姿。

その姿から感じたのは、日々のたいへんさと、 家族に対する強い愛情 でした。

搬送時のほんの短い時間ですが、その方がどれほどの思いで毎日を過ごしてきたのかが、伝わってくるのです。

そんな現場を何度も経験するうちに、 介護をしている方々の心と体の疲れを、少しでも癒やすことができたら という思いが強くなりました。

笑って、泣いて、しゃべって — 心を軽くする3つのこと

鳥取県北栄町の社会福祉協議会から講演のご依頼をいただいたとき、こんなお話を伺いました。

例年は日頃の介護ストレス解消のために旅行に出かけておられたそうですが、その年は講演に切り替えることになったとのこと。

「日頃の慰労と心身のリフレッシュができる内容でお願いします」

そのご依頼を受けて、演題を 「しゃべって泣いて笑って免疫力アップ」 にしました。

介護の日々のなかで、意識して取り入れていただきたいことが3つあります。

① 笑うこと

疲れているとき、ストレスが溜まっているとき、合間合間に笑えるような息抜きをしてほしいのです。

お笑い番組を見る。
ラジオでおもしろい話題があれば、声を出して笑う。

介護されている方とともに笑える話題を探して、一緒に笑う。

笑うと、免疫力が上がることがわかっています。

難しいことは考えなくていい。
とにかく、声を出して笑う時間を作ること。
それだけで、心も体もずいぶん軽くなります。

② 泣くこと

「大人が泣くなんて」と思われるかもしれません。

でも、 涙にはストレスホルモンを体の外に出す働きがある ことがわかっています。

つらいとき、悲しいとき、我慢せずに泣いてください。

映画やドラマで涙を流すのもいい。
一人の時間に、思い切り泣いてもいい。

泣いたあとに少しだけ心が軽くなるのは、ちゃんと理由があるのです。

大人だって泣いていい|涙が心を癒やす理由と元消防士の体験

③ しゃべること

セルフケアだけでは解消できないストレスがあります。

人と話すこと。
これが、いちばん大切かもしれません。

近年、毎年のように日本のあちらこちらで起こる災害で、「惨事ストレス」と言われるストレス反応がクローズアップされるようになりました。

そんな日常以上にストレス度が高くなる状態にも、「家族との会話」や「知人・友人との会話」が効果的だと言われています。

弱音を吐いてもいい。
グチを言ってもいい。
「疲れた」と口に出すだけでも、心は少し楽になります。

なかなかリアルで会う機会がもてない場合は、スマホのビデオ通話でも、普通の電話でもいいですから、話すことを意識してみてください。

心が疲れたときに必要なのは弱音とグチ。

介護する人こそ、自分を大切に

介護をしている方は、ストレスも多く、心身が疲労するとてもたいへんな日常を送っておられると思います。

病気の方を気遣うあまりに、 自分自身の心身の疲労に気づかない ということもあります。

どうか覚えておいてください。

あなたが倒れてしまったら、大切なご家族を支えることができなくなります。

まずは自分が健康でいることを心がけて、そのうえで、ご家族を介護してあげてください。

あなたが元気でいることが、介護されている方にとっても、いちばんの安心なのです。

心の傷を自分で癒やす

講演の様子 — 北栄町「在宅介護者の集い」

在宅介護の会の講演前の様子

参加された方々の感情を大いに動かしていただこうと、90分の講演で、ふだんより多めに歌を入れました。

ギャグソングでは会場が爆笑に包まれました。

日頃の疲れを忘れて、お腹を抱えて笑っておられる姿を見て、私も嬉しくなりました。

そして、家族を思うことをテーマにした歌では、多くの方がハンカチで涙を拭いておられました。

笑って、泣いて。

まさに演題どおりの90分になりました。

終わったあとも、何人かの方が話しかけてこられ、感想を述べてくださいました。

話しながら涙を浮かべられた方もいらっしゃいました。

リフレッシュしてご家庭に帰っていただけていたら、私は最高に幸せです。

北栄町在宅介護者の集いのチラシ
項 目内 容
タイトル令和3年度第一回在宅介護者の集い
日 時2021年10月11日(月)10:00~11:30
演 題「しゃべって泣いて笑って免疫力アップ」
場 所鳥取県東伯郡北栄町 北栄町社会福祉センター
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