心の元気講演家 石川 達之ホームページ

保護者会

保育所で子育の講演会で歌う石川達之

完璧を目指さない子育て

親にとっては、子どもは何ものにも代えがたい大切な存在です。 大切な存在だからこそ、精一杯のことをしてあげようと思うのが親心です。

精一杯やってあげようと思っているのに、忙しさでイライラして叱り過ぎてしまった
なかなか思い通りにしつけができない自分を責めてしまう

なんてこともあるのではないでしょうか。

しかし、どんなに万全を期しても完璧な子育てなど、神様ではない人間にできるはずもありません。

完璧を目指さないで、ほんのちょっといい加減くらいの方が、親にとっても子どもにとってもよいのかもしれません。

「大切な子どもに向き合うのに、いい加減なんてとんでもない!」
とおっしゃらずに、完璧を目指さない子育てについて考えてみませんか。

完璧を目指すと親も子もつらくなる

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ついつい無意識に完璧な子育てをしようとして、
ああするべきだった もっとこうするべきだった
あんなふうに言うべきではなかった

などなど、自分の至らなさを自分で糾弾してしまうこともあると思います。

しかし、完璧を求め過ぎるがために自分を責め、結果的に親として自信をなくしたり、ついつい気持ちが暗くなったりすると、逆に子どものためによくありません。

親はいつも輝くような存在でいて欲しいと、子どもは思っているはずです。

まずは親が元気でいることが、よい子育ての第一歩だと思います。

子育てに遅すぎるはない

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「育て方を間違えたのかもしれません」

講演会のあと、そんな話をされるお母さんもいらっしゃいます。 でも、よく考えてみてください。完璧な子育てなんて存在しません。

親も子どもも個性はそれぞれ違いますから、やんちゃな子どももいれば、慎重な子どももいます。 子どもに大して同じ言葉かけをしても、子ども性格によってうまくいく場合もあれば、うまくいかない場合だってあるでしょう。

同様に、同じ出来事が起きても悲観する親もいれば、楽観的で動じない親もいます。

どんなに優秀な子育てをしているように見える家庭でも、外からはうかがい知ることのできない悩みや心配を抱えているものです。
どんな優秀な親であっても完全な親など存在しないように、完璧な子育ても存在しません。

人間は機械ではないので、感情というものがあります。どこか思い通りにならなかったり、後悔が残ったりするものです。
ですから、子ども◯歳になってしまったから手遅れだ、なんて考えないでください。

子どもが中学生になっていても、高校生になっていても「このことは伝えておきたい」と思うことは伝えてあげましょう。

幼い頃の接し方が間違っていたと気づけば、今の時点でできる限りのことをしてあげましょう。
決して、親である自分を否定などしないでくださいね。

いくら思春期で反応してくれなくても、こちらが真剣に愛情を持って伝えようとしていることは届いています。

子ども自身が、それを受け取ったことを表現するまでまだまだ年月が必要なだけです。

樹木が滋味豊かな土壌から養分を吸収するように、ゆっくりじっくり心の中に溜め込んでいるところなのです。

子どもが親を成長させてくれる

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私たち夫婦のことを話させていただくと、完璧とはほど遠い子育てで、悩むことがとても多くありました。

時には育て方についての考え方の違いから、口論になることもありました。
でも、子ども達のことを真剣に考えていたことをお互いに知っています。

自分自身のこと以上に不安になり、こんな育て方で良いのかと苦しむことも何度もありました。
そのおかげで、いつも夫婦でたくさん話しました。

子育てという大事業をやり遂げる過程で、我慢強くもなり、深い愛情も持つことができ、沢山のことを学ぶことができました。

最初から完璧だったら、あっさりとした子育て時代を過ごして、あっさりした薄味の人間になっていたかもしれません。

日本全国どこへでも講演に行きます

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そんな話を、広島県福山市の手城保育所の講演会でさせていただきました。

私の住む鳥取県の湯梨浜町から車で3時間半かけて伺いました。片道3時間半かかり、日帰りなので、講演終了したらさらに3時間半かけて帰宅します。

この日、遊戯室で持参した音響機器の準備をし、音出し、声出しをしました。
講演の中で歌うオリジナルソングを1コーラスだけ歌いました。
会場の準備をされていた職員さんが、それを聞いて涙ぐんでおられました。

講演中は、保護者さんも職員さんも、多くの方が涙を拭いていました。

講演が終わり、職員さんが謝辞になりましたが、涙でしばらくお話できない状態でした。
講演の内容と、ご自分の子どもさんのことが重なってつい涙になったのでしょう。

終わった後も、参加された方々から「涙が止まらなかった」「歌詞が心に響いた」などなど、嬉しいお言葉をたくさんいただきました。

基本的に、お声をかけていただければ日本全国、ギターを背負って伺います。 北海道は飛行機で、熊本県には新幹線で行きましたが、中国5県と関西方面は基本車で行きます。

ぜひ、実際に生の歌声とともに講演を体験してください。

項 目内 容
講演会タイトル手城保育所保護者会講演会
日 時2023年6月3日(土)
演 題「救急現場で学んだ子育ての原点  ~子育ては親育ち~」
場 所広島県福山市手城町 社会福祉法人福住会 手城保育所
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我が子よ生まれてくれてありがとう!【中学校保護者会講演会】

子どもが中学くらいになるとだんだん生意気になってきて、親になんでも話してくれていた小学生の頃とは違ってきます。 可愛いには違いないんですが、少し距離ができてきます。

子どもには子どもの悩みがあり、親には親の事情があり、微妙な行き違いも増えてきます。

子どもが生まれてきてくれたときの奇跡のような喜びも、日常生活を送るうちに当たり前に感じるようになってきます。

数年前、ある中学校の保護者会での講演会で、講演終了後に保護者さん達と輪になって座談会をやりました。

そのとき、「講演を聞いて、子どもが生まれてきたときの喜びを思い出しました。これからは関わり方を変えていこうと思った」と涙ながらに語られたお父さんのことをお話したいと思います。

事前打ち合わせで聞いた親の思い

保護者会講演会の会場となった体育館

私は、人権講演会でよく小学校から高校までの生徒にお話する機会があります。

また、生徒だけではなく、保護者対象の人権講演会や子育て講演会の講師を務める機会もあります。

講演会の担当者(だいたい保護者会長さんか人権担当役員さん)と事前に打ち合わせるすることもあるのですが、担当者だけではなく保護者会役員と事前に打ち合わせがしたいといわれたことがあります。

その打ち合わせ会で、役員の方々がお子さんとの関わりについて順番に話すことになりました。

「小学生のときは、学校であったことなど、何でもよく話してくれたのに、今はだんだん話してくれなくなりました」とか、

「反抗期みたいで、なにか言うと口答えしてするようになって、寂しいです」とか、

親子の会話が少なくなって寂しいという方の意見が続いたあとに、

「うちは中学3年になる息子がいますが、普通に話して来ますが、その内容がくだらんことばかりで、何をしょうもないことに悩んでるんだと思ってしまって、相手にしないことが多いです」

と話されたお父さんがいました。

その場でお伝えしたいこともあったのですが、そのメッセージは当日の講演会にお伝えしようと思い、お話をじっくり聞かせていただきました。

息子が生まれて大喜びしたことを忘れていました

石川の講演を聞く中学生

当日は、私の講演では定番ですが、テーマに沿ったオリジナルソングを交えながら消防士時代に体験した現場の話をしました。

その日は、私の2人の息子がまだ保育園児だったころに、同じような年頃の兄弟が乗っていた自動車が交通事故にあい、即死してしまった小さい弟と、意識が無くなって重体のお兄ちゃんとお母さんを、3人の救急隊員が涙を流しながら病院へ搬送した話をしました。

講演会場は、シーンとなって参加されたみなさんが子を持つ親として、すごく感情移入して聞いてくださっているのが、体育館のステージ上で話していてすごく伝わってきました。

講演が終わると、第二部があり、参加可能な保護者さんと講演者である私との座談会ということになりました。

会場の体育館に丸くなるように、残った30人くらいの保護者さんはパイプ椅子を移動して座りました。

「今日の講演の感想を話し合いましょう」

と先生が進行されるのですが、保護者の皆さんは、「座談会があるなんて聞いてなかったよ」というような気配で、私や司会の先生と目が合わないように顔を伏せてる感じでした。

たまにありますよね、そんなシーンとした気まずいムードの会が。

私は司会進行ではないのですが、思わず口を開きました。

「どうですか、皆さんのご家庭では『ありがとうを言い合うことはありますか?』」とたずねました。

と言いますのは、講演の中で、私が幼かった息子たちの誕生日に「生まれてくれてありがとう」という言葉を伝えたという話をしたからなんです。

そう言うと、真っ先に手を挙げられたのが、事前の役員打ち合わせ会で、

「3年生の息子が話してくる内容がくだらんことばかりで」と言っていたお父さんでした。

立ち上がって話し始めましたが、

「先生、今日はありがとうございました。今日の先生のお話を聞いていて・・・」

と、そこまで話して、涙がこみ上げてくるのを我慢されていました。

「うちの息子が生まれる前のことを思い出しました。
息子がまだ妻のお腹にいるとき、産科の先生から、死産になるかもしれないと告げられました。
次の検診に行くと、たとえ生まれてもまともに育たないだろうと言われました。
その次の月に行くと、たとえ生まれても重い障害が残るだろうと宣告されました。
生まれるまでの数ヶ月、毎日毎日重たい気持ちで過ごしました。
毎日毎日、なんとか無事に産まれてくれと、祈りながら過ごしました。

あんなに苦しかったことはありませんでした。
それでも無事に産まれ、障害もなく、今まで大きな病気もすることなく3年生にまで成長してくれました。

息子が生まれたとき、あんなに大喜びしたことを、いつの間にか自分は忘れて、息子が元気に毎日を過ごしていることを当たり前だと思うようになり、悩みごとを口にする息子の相手をしてやっていませんでした。
今日の講演を聞きながら、当時のことを思い出すことができました。

これからはちゃんと息子の言うことに耳を傾けて、真剣に聞いてやろうと思いました。
息子が元気に生まれてきたくれたことへの感謝を忘れないようにしたいと思いました。本当にありがとうございました」

嗚咽まじりに話してくださいました。

その場にいた保護者全員と先生方と私、全員が涙を拭いていました。

子どもが何歳になろうと子育てを楽しみましょう

中学校の体育館で講演する石川

そのお父さんが話したあとは次々に手が上がりました。

「うちの娘は、小学生の時と変わらずに、よく話してくれます。それが普通だと思っていましたが、嬉しいことだと思いました」
と話してくれたお母さんがいました。

「うちは、娘が小さい時に病気で妻が亡くなったんですが、ほんとうは寂しい思いをいっぱいしていたはずなのに、寂しいなんて言わずに、いつも元気に明るく振る舞ってくれています。

今日の講演の中にあったように、宝物のような今の時間を大切にして毎日を過ごしたいと思いました」
そう話してくれたお父さんいました。

最初は、誰も発言する人がいないんじゃないかなんて心配しましたが、途中から終わる時間が来るのが残念なムードになり、体育館の中が、とてもあったかい場所になりました。

いつも一緒にいると、とても大切な存在なのに、ついつい面倒臭がってじっくりと話を聞かなくなり、照れくさくて愛情を表現しなくなりがちです。

子どもはいつかは大人になっていきます。

大人になってしまってから振り返ってみれば、あんなに育て方に悩んだり迷ったり心配したりしていた日々が、一瞬に感じられます。

大変だったことも、楽しかったことも、忘れずにときどきは思い出して、しっかりと子どもに向き合って、子育てを楽しみましょう。

郡家西小学校で講演する石川

人生観が激変した現場体験を通して子育てと人権を

私の講演活動の話になりますが、小・中学校、高校で人権講演会をする機会が多くなりました。
生徒が対象のこともありますが、多くは保護者の方々が対象です。

「子育て」「人権」
一般的には、このふたつのテーマはそれぞれ別の単独の講演、研修会になります。

保護者が対象の講演会は、学校が人権参観日の日に開催されることが多く、主催される側からは、
「人権の話だけではなく、子育てについても話していただきたい」
というご要望がほとんどです。

私がよくお話するのは、
「人権意識は食卓から」ということです。

もちろん、学校などの外部で学んだり、自ら読書などで知識を得たりすることで、人権意識を高めることもあります。

しかし、大切な根本である家庭生活で、差別的な会話がいき交っていれば、幼い子どもの心に正しい人権意識が育まれるとは考えづらいのです。

親子の触れ合い方や会話の内容によって、偏見に固まらない柔軟な思考ができる子どもに育てることが可能になります。

郡家西小学校で講演する石川

10月1日に、八頭町立郡家西小学校の人権参観日で講演をさせていただきました。

演題は「救急現場で学んだ人生の大切なこと ~子育ては親育ち~」

例年は、他校の保護者、地域住民の参加もあるそうですが、今回は感染防止のためにそれらの方々には、収録したものを後日YouTubeで配信される予定とのことでした。

後日配信された講演動画の画面

子どもの心は純粋で、親の会話をよく聞いています。
親が建前と本音を使い分けることも、すぐに察知します。
だからこそ親として、日ごろの言動には注意したいものです。

ことあるごとに「人権教育」の場が設けられ、学習する機会も多いのですが、残念なことにコロナ禍になって差別的な事象があらわになりました。

夜になっても開けている飲食店に投石をしたり、誹謗中傷の張り紙をしたりする人の報道が相次いでありました。

私の住む鳥取県でも、駐車されていた県外車に投石したり、傷つけたりという事例もありました。
新型コロナに感染し、治癒したのちに登校したらいじめられたという報道もありました。

親がテレビニュースを見ながら、差別的なことを口にしたり、根拠もなく不安を煽り立てるような発言をしたりしていなければ、学校でそんな状況にならなかったのではないかと考えてしまうのは私だけでしょうか。

以前、東日本大震災後に、県外に移住した子どもが、「放射能がうつる」といじめられたというニュースも見ました。
それも根っこは同じように、家庭での会話が元になっているようにしか私には思えません。

郡家西小学校で講演する石川

私が消防士時代に出動した「自損行為」の救急現場で、忘れられないことがありました。

すでに亡くなった男性にしがみつきながらお母さんが泣いていました。
心の病気で家に引きこもっていた男性に、親戚の人が言葉をかけたそうです。
「お前はいつまで家でゴロゴロしているつもりなんだ! お前がしっかりと働いて家族を養わなきゃいかんだろが!」
そう叱責された後に、自ら死を選んでしまったそうです。

そんなふうに、不用意な言葉はたったひと言でも、人を死に追いやることがあります。
それが思い込みや無知識から出た言葉や、心無い差別から出た言葉であることもあります。

食卓で家族と過ごす時間に、どんな会話を交わすのかということはとても大切です。

そんなことを中心に話を進めました。

今年、2023年4月に「八頭町P連会報」に当日の講演のことを掲載していただきました。 その中に「参加、視聴された会員の感想」がありましたので、紹介させていただきます。

「八頭町P連会報」の写真

石川さんのお話は、「命」について考える機会となりました。 これまで自分は、「命の尊さ」「命の大切さ」についてあまり考えていなかったことに気づかせてもらいました。

方言交じりのお話と歌で、あっという間に時間が過ぎていました。 笑いがいっぱいの楽しい歌でスタートしましたが、後半は我が子が生まれてきてくれたことに感謝しながらお話を聞きました。

子供が何歳になろうと親子で思いを伝え合う・・・いつまで続けられるか分かりませんがやってみます。「子育ては親育ち」ですね。

参加、視聴していただいた皆様、ありがとうございました。

人権講座の開始前の中学校体育館

子どもの反抗期は必ずやってくる

「今、こんなにかわいい子が何年かしたら『うるせぇなぁ、クソババア』なんていうようになったらどうします?」

私がそういうと、悲しそうな表情になる人、苦笑いをする人、さまざまな反応がありました。

「そこまでひどいことを言うかどうかは分かりませんが、反抗期は必ずやってきます

大きなため息をつくお母さんがいました。

「でも、安心してください。心配したり、不安になったり、悩むこともこれから多くなるかもしれませんが、子どもたちもたいへんなんです。成長して自立するために、愛してくれて大事にしてくれた親に反抗しなきゃいけないんですから」

5年ぶりに兵庫県新温泉町の温泉小学校に行きました。

授業参観後に、保護者の方が対象の人権子育て講演会でした。

悩みに悩み、大いに心配し、試行錯誤した我が家の子育てについて、何箇所も穴があいた我が家の壁の画像も見ていただきながらお話しました。

私は、保育園から高校までの保護者の方にお話する機会が多いのですが、子どもさんが高校生になると、保育園や小学校の保護者さんの反応とは、違ってきます。

「うちの子、口をきかなくなって、話しかけても無視するんです」

「部屋に入ろうとすると、すごく怒って私のこと怒鳴るんです」

「あんなにお母さん、お母さんってくっついてきた子が、怖い顔してにらむんですよ」

こんなに愛情を注いでいるのに、どうして冷たい態度を取るのか、親は自分の反抗期のことは忘れてしまって、心配したり、さびしくなったりします。

私もそうでした。
何かあったらすぐに相談してきた息子たちでしたが、中学生の2年生くらいからだんだん口数が減ってきました。
こちらが問いかけたことには答えるんですが、自分から話しかけてこなくなりました。

講演が始まる前の兵庫県新温泉町の温泉小学校体育館

子どもの反抗期は、自立して生きていくために必要なものだといいます。

私自身、とても激しい反抗期を送りましたが、早く大人になりたい、大人として扱ってもらいたいという欲求がとても強かったのは覚えています。
それなのに一人で生きていく自信がなく、その矛盾を腹立たしく感じていました。

その後、聞いた言葉に、
親子の愛情が深ければ深いほど、子どもは強い絆を断ち切って自立するために、反抗が強くなるのだそうです。
つまり、子どもの反抗が強いほど、お互いの絆が強かった証になるわけです。

そう考えると、気持ちがとても楽になりました。

子どもがイライラして口答えするのを見ながら、これも親の愛をちゃんと感じていたからこそなんだなぁ、と思うと心に余裕ができました。

成人し、社会人になった息子たちと当時のことを話すと、
「なんで壁に穴をあけるほどムカついてたのか、まったく覚えてないけど、ムシャクシャしてたんだろうなぁ。お父さんやお母さんの気持はよくわかってたんだけど」
と言っていました。

私自身も、反抗期の頃のことを思い出すと、よくわかりました。
親に文句をいいながらも、気持ちの中では申し訳ないという気持ちもちゃんとありました。

そんな親と子どもの成長期を過ぎると、ふたたびなんでも話し合えるようになります。
抜けるまでは出口のないトンネルの中にいるような気持ちになりますが、抜けてみると、子育てという大事業を成し遂げた達成感と、子どもたちとの親密感で幸せな気持ちになります。

校長先生は、
「申し訳ないんですが、授業参観のあとの講演なので、なかなか残る保護者は少ないんです」
とすまなさそうにおっしゃいましたが、たくさんの方が残って聞いたくださいました。

後半は、大半の方が涙を拭いながら聞いておられました。

終わったあとも、何人かのお母さんと子育て話は続きました。

今回の講演で私をご指名いただいたのは、保護者の役員さんでした。
5年前の講演を聞かれた方がいて「あのときの講師の話を聞かせたい」と提案していただき、即決したそうです。

役員の皆さん、ありがとうございました。
そして先生方、参加された保護者さん、ありがとうございました。

今度は、お子さんが反抗期の頃に呼んでいただきましたら、子どもが反抗期のときに作った歌を歌いたいと思います。

項 目内 容
講演会タイトル新温泉町立温泉小学校PTA人権講演会
日 時2021/10/29(金)14:30~16:00
演 題「命を大切にする子育て」
場 所兵庫県美方郡新温泉町 新温泉町立温泉小学校
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コロナ禍だからこそ「優しさ」と「思いやり」小学校PTA講演会

学校保護者会の人権講演会では、消防現場で肌で感じてきた命の重さや、人権について深く考えさせられた経験に加えて、子育てについてもお話します。

親であれば、どんなに一生懸命になって子どもに関わってきても、悩むことがあります。
愛情を持って育てても、
「本当にこれでいいのだろうか?」
と不安になることもあります。

一生懸命だからこそ悩み、強い愛情があるからこそ不安になります。
その場その場で、自分が子どもにした対応についての答えが見られるわけではありません。
ひと月後、一年後、もしかしたら子どもが大人になったときに、親である自分への解答に気づくことになるかもしれません。
それでも、今この瞬間に、子どもに対する思いを言葉にして伝えることはとても大切です。

10月12日に、兵庫県美方郡新温泉町の浜坂東小学校の「PTA人権講演会」の講師を務めさせていただきました。

コロナ禍なので、広い体育館に約30名の保護者さんと先生に、十分過ぎるほどの距離を取って聞いていただきました。

今回の講演の演題は「消防現場で学んだ優しさの意味~人を生かす言葉の力~」というテーマでお話しました。

「優しさの意味」という言葉は、今回はじめて使わせていただきました。
いつもは「命の重さ」とか「生きることの輝き」という言葉を使っていました。

コロナ禍で、誰もがストレスを蓄積している時期です。
人と触れ合うことで、苦しさを乗り越えたり、楽しく盛り上がったりしていたことができなくなりました。

子どもも親も、元気なつもりでいても、心のどこかが疲れ、いつも不自由を感じているのではないでしょうか。

兵庫県美方郡新温泉町の浜坂東小学校の「PTA人権講演会」で話す石川

私が消防現場で学んだことの中のひとつに、
「思いやり」「優しさ」の力の強さの発見がありました。

「思いやり」も「優しさ」も、ありきたりで言い古された言葉ではあります。
しかし、そのさりげない言葉の力は、実際には日頃の我々の想像を超えた力を持っています。

救急車のストレッチャーに横たわる我が子を心配そうに見守る両親

苦しそうに眉間にしわを寄せて目を閉じた母親の手を握り、励ます子ども

荒い呼吸をくり返す息子に、大きな声で呼びかける父親

意識を取り戻した我が子を、号泣しながら抱きしめる母親

強い愛情による切ないまでの思いやりが、その場に満ちていました。
そんな思いやりや優しさのおかげで、誰もが成長させてもらっていたのだ、と改めて思い知らされました。

多くの人たちがそんな思いやりや優しさを持っているはずなのに、新型コロナウイルスに対する恐怖と不安で、お互いを非難中傷したり、攻撃したりするニュースを見るたびに、心の中が寒々とします。

学校では、医療従事者の子どもたちがいじめにあっているという報道もありました。
子どもたちが学校でそんな言動や振る舞いをしているということは、テレビニュースを見ただけではないはずです。
家庭で両親が口にする非難の言葉を聞いていて、そんな行動をとった子もいるでしょう。

「思いやり」が欠けることで、口にしたひと言が、鋭い刃物となって心を傷つけることがあります。
傷つけられた人が、一番つらい悲しい選択をした現場にも出動してきました。

相手をそこまで傷つけ、追い詰めたことに、後になって気づいても、もう遅いのだということを想像することもできなかったのでしょう。

今一度、親である大人である私たちがあらためて「思いやり」「優しさ」について考えてみる必要があるように思います。

子どもたちの存在が、日々の閉塞感をやわらげ、荒みそうになる気持ちを和ませてくれていることに感謝の思いを持って、「思いやり」と「優しさ」を伝えて行きましょう。

広い体育館で、多くの人が涙を拭いていました。
そして、笑顔を浮かべて聞いてくださいました。

今回の講演は、教頭先生が、2016年に新温泉町小学校に赴任されていたときに聞かれた私の講演を覚えていてくださって、実現しました。
本当にご縁に感謝しています。

保護者会役員の方々、保護者のみなさま、ありがとうございました。

項 目内 容
講演会タイトル浜坂東小学校PTA人権講演会
日 時令和2年10月12日(月)14:30~15:45
演 題「消防現場で学んだ優しさの意味~人を生かす言葉の力~」
場 所
主 催兵庫県美方郡新温泉町高末 新温泉町立浜坂東小学校体育館
人権講演会が始まる前の中学校体育館

生きていることの輝き【中学生に伝える】

私が講演で小学生、中学生、高校生にまず伝えたいのは、「命の大切さ」です。

小学生2人が建物の屋上から飛び降り自殺 などというニュースを目にすることがあります。
SNSに「誰か一緒に死んでくれる人いませんか」という書き込みが多いというショッキングなニュースも、何度も見ました。

消防士時代にたくさんの「死」に向き合ってきたからこそ伝えたいのは、
きれいな死なんてないよ
楽な死に方なんてないよ

ということです。

大切な家族が亡くなった時、残された家族はどんなに悲しむのか、ということも実際の現場で見てきた光景を話します。
一番大切なのは命だということを、皆さんに伝えに来ました。

現場で亡くなった人を見るたびに、生きていること自体がすごいことだと感じます。
夢が壊れても、悲しい出来事があっても、生きてさえいれば、またエネルギーを蓄えて、新しい夢を見つけることも、素晴らしい人と新しく出会うこともできます。

そして「感謝を伝える」ことが、相手だけではなく、自分の心も元気にしてくれるよ、ということも話しました。

これも、かつて私自身が勇気を出して、両親、妻、息子たちに「ありがとう」と伝えた経験を話しました。

講演の終わったあと、毎回何人もの生徒さんが、感謝のことばを口にしたり、メールで伝えたり、手紙を渡して伝えたりしたことを知らせていただきます。

2019年11月16日、鳥取県伯耆町の伯耆町立溝口中学校人権講演会で、そんな話を歌を交えて、中学生の生徒さんと保護者さんに伝えました。

溝口中学校の外観

2年前にも保護者と生徒が一緒に聞くという同じスタイルの講演をやりました。
その時の演題も今回と同じ「生きていることの輝き」でした。
担当していただいた先生が、前回と同じ話をしてやってくださいと、同じテーマを依頼されました。

当時の1年生が3年生になり、受け止め方も変化しているのではないかと思いました。

後日、先生が生徒さんの感想文を送ってくださいました。

プライバシーの問題もありますので、それぞれ部分的に抜粋してご紹介します。

溝口中学校講演会感想文

◆私は今まで家族や友人、自分のことを大切にしようとはあまり思いませんでした。
もし、自分が死んだら悲しむ人は、たくさんいることがわかったので、自分の命を大切にしようと思いました。
人生を大切に生きていきたいと思いました。

◆石川さんの消防の話は、とても悲しくて、心がしめつけられましたが、同時に心に深く刻みこまれました。
自分もこの先、たくさんの厚い壁にぶつかると思うので、えんりょせずに家族や信頼できる友人に悩みを相談したいとおもいました。

◆石川さんの講演は2回目でしたが、今日、私は命の大切さが以前よりもっとよく分かりました。
講演を聞いて特に私がしようと思ったことは「産んでくれてありがとう」と母に伝えるということです。1年生の時にも伝えましたが、もう一度伝えたくなりました。

◆私は石川さんのお話を聞くのは2回目で、1回目の時は恥ずかしくてお母さんに「産んでくれてありがとう」が言えなかったけれど、高校に進学する前に言いたいなと思いました。
石川さんの歌はとてもいい曲ばかりで、私は「梨のうた」が一番のお気に入りです。

◆すごいと思ったのは、歌です。3曲すべて良かったです。
僕も「産んでくれてありがとう」「育ててくれてありがとう」と思ったことはあるけど、それを親に伝えたことがないので、思いきって言いたいと思いました。伝えられないとしても、行動であらわしたいです。

◆石川さんの消防で体験したお話を聞いて、やっぱり消防士の人はすごいなと思いました。
亡くなった方の家族や友人が泣いている姿を見て胸がキュッとなるような感じになる、と聞いて、私も胸が痛くなりました。
改めて命の大切さが分かりました。

◆私は、石川さんの話を聞いて、せっかく親が産んでくれたのに、誰かの言葉で死んでしまいたいと思っている人や、亡くなっている人がいるので、苦しい事や、悩みごとがある時は、ずっと自分の心にしまっておくのではなくて、家族や、友達、先生などに言いたいです。

◆事故や火事で亡くなられた方の遺族は、残されてどんな気持ちになるのかということも分かりました。
バイクに乗っていて亡くなられた人の話が心に残っています。
梨の歌がとてもいい歌だなと思いました。

みんな長い長い感想文を書いてくれました。
予想以上に「歌がよかった」とか「歌詞の一言一言が響きました」と書いてくれた生徒さんが多かったのは嬉しかったですね。
最近の中・高校生だとヒップホップとかアイドルグループのリズミカルな曲が好みで、私のフォーク調の曲を聞いてくれるかと心配しましたが、逆に最近は生ギターの音に触れる機会が少ないのか、珍しがってくれたようです。

恥ずかしくて今は言えなくても、いつかは両親に「ありがとう」を伝えてくれることを祈っています。

項 目内 容
講演会タイトル溝口中学校人権講演会
日 時2019年11月16日(土)10:00~11:50
演 題「生きていることの輝き」
場 所鳥取県西伯郡伯耆町 伯耆町立溝口中学校
主 催伯耆町立 溝口中学校PTA
娘を抱き上げる母親

「夢」よりもっと大切なもの(こども園保護者会講演会)

夢」を追いかけることは、やりがいを感じながら目的に向かうことで充実した日々を送ることにつながります。

多くの大人は、子どもたちに「夢を持て」とすすめ、ときには夢を実現した成功者の体験を聞かせたりします。それはとても意味のあることです。

しかし、ほとんどの大人は、夢が破れたときの心理については語りません。 死ぬほど努力してもかなわかった夢自分が毎日毎日苦しい思いをして出した結果より、楽々と上の結果を出す者がいるという現実

そんなときでも「簡単に夢をあきらめるな!」と言う人もいます。

簡単にあきらめたわけではなく、どんなにがんばっても到達できなかった現実に苦しい思いをした人にも、「あきらめなければ必ず夢はかなう」と無責任に言う人もいます。 確かに、あきらめずに夢を叶えた人もいるでしょう。そんなごく少数の成功者の声だけが、本や映像記録として残ります。その陰には、比較にならないくらいの多くの人が挫折を味わっています。それでも必死になってやってきたことには意味はあり、夢なんて描かなかった人の生き方にだって大きな意味はあります。

今の自分を認められることが「自尊感情」ということなのですが、幼少期の環境に大きく影響を受けるので、なかなか簡単にそれができない人も多いようです。まず自分の存在そのものに大きな意味があるのだ、ということを素直に受け入れられない人もいます。

こども園保護者会講演会で歌う石川

9月に鳥取県倉吉市の倉吉愛児園で保護者会主催の講演をやらせていただきました。

親の影響を受けながら成長する幼い時期に、「あなたはそのまま大切な子なのだ」という気持ちをしっかりと伝えることがどんなに大切なことなのかを、子育て世代のお父さんお母さんに伝えました。

いろんな教育論があっても、間違いなく共通して一番大切なことは、「まずは無条件に子ども愛してあげること」

その思いを伝えるために、言葉や行動で愛を伝えて欲しい。そんなことを歌を交えてお伝えしました。

愛に満ちた環境で成長することは、大きな夢を追い求めるための力を蓄えることにつながります。自己肯定感が高まっていれば、夢が破れたとしても、新しい夢を見つけて前進することができます。だから、大切な人々を強く抱きしめ、愛を表現しましょう。

人生においては、失敗や挫折を回避することはできません。しかし、自分が失敗したからといって、自分自身が価値のない存在だと信じる必要はありません。

自分自身を認め、前進するための第一歩として、自分自身を大切にすることが必要です。自分自身を愛することができれば、周りの人々にも愛を与えることができます。

しっかりとハグをして、愛情を伝えてあげましょう。

社会福祉法人わかば福祉会川口西保育所

親としての自分を否定しないで【保育園保護者会講演会】

あんなに可愛かった我が子が、私に向かって「うるせえなあ!」なんて言うんです。

保護者会の講演会で話し終わったあとに、話しかけてこられるお母さん方が多いのですが、よくそんな話を聞きます。
子どもさんが、中学生や高校生になると、多くのお母さんが通る道ですね。

「最近は、私と口もきいてくれないんです。親としての自信がなくなります」
中には、涙ぐみながら話される方もいらっしゃいます。

お父さんだって、かつては一緒に仲良くキャッチボールしていた息子に
「チッ!」
と舌打ちされた経験があるかもしれませんね。

話を聞きながら、私が激しい反抗期だった頃の母親のことを思い出します。

母も、同じように息子の言動に心を曇らせたり、心配したりしてたんだろうなあ。
心の中で母に手を合わせるのですが、実は当時は荒れていた私でしたが、心の中では母に申し訳ないという気持ちはありました。

おそらく、親に反抗的な態度を取る子ども達の多くは、親の愛情がわかっていながら、それでもモヤモヤとした思春期の悩みから、自分に一番近い存在の親に当ってしまうのでしょう。

やがて成長して大人になると、素直に話せるようになることも、その当時ではわかりません。
でも、しっかりと注いだ愛情は、反抗期の子ども達の心にも、ちゃんと蓄えられています。

本人がそのことに気づいたり、感謝を表現するまでには、まだまだ月日が必要なのでしょう。

4月21日は、広島県福山市の社会福祉法人わかば福祉会川口西保育所の参観日に、講演をやらせていただきました。

清水所長さんが、昨年の日本保育協会中国・四国ブロック研修会で私の講演を聞き、保護者の皆さんにも聞いてもらいたいということで、ご依頼をいただきました。

理事長さんや所長さんといろいろお話をする中、子育ての話から救急現場の話になりました。

講演の中でも、救急現場のエピソードをお話しました。

『あんなに可愛かった子どもが、どうしてこんな反抗的な態度を。
自分が親としてちゃんとしていなかったからだろうか』

などと、親としての自分を否定しないでください。

子どもは、言葉や態度に表さないけれど、ちゃんと親ががんばる姿を見ています」

涙を拭いながらうなづく方が何人もいらっしゃいました。

まず親が元気でいることが、子どもにとって大事なことです。

何歳になっても、子どもにとって親は大きなエネルギー源です。
悩みや不安をたっぷりと運んできてくれる子ども達ですが、同時にいっぱいいっぱいパワーや愛情をくれます。
憎まれ口を聞かれても、あとでそっと微笑んであげましょう。
子どもの心も、きっと「キュー!」となっているに違いありません。

この日も、たくさんたくさん笑って、泣いていただきました。

社会福祉法人わかば福祉会川口西保育所での記念撮影
理事長さん・所長さんと記念撮影

講演を終わって子どもたちの声の聞こえる園庭に出てみると、きれいに藤が咲いて、いい香りがしました。

保護者会の人権講演会で歌う石川達之

「認める」「伝える」ことの大切さ

2015年7月4日は、鳥取敬愛高等学校でPTA研修部人権教育研修会の講師を務めました。

以前、生徒さんに1時限お話したことのある大講義室が会場でした。
大きな部屋いっぱいの参加者さんでした。

高校生を持つお父さん、お母さんがた、ということで、人権の研修会ですが、「満たされない心は、自分も他人も認められない」ということから子育てを中心にお話させていただきました。

いつものことですが、スタートは「ん? 誰?」という会場のムードでしたが、しだいに笑ったり真剣な表情になったりと熱心に聞いていただきました。

「認める」「伝える」ことの大切さをメインに話しました。

高校生になると、著しい変化が表れます。
ついこの前までは、よく話しかけてきていたのに、急によそよそしくなったり、けんか腰で言い返すようになったり。
そんなことを嘆くお父さん、お母さんは多いです。

後日、いただいたアンケートの結果を読んで、ウルウル来ました。
そうか、皆さん、やっぱりたいへんな思いをされているんだなあ、と思うと余計にそうなります。

そのごく一部の方の内容を部分的にご紹介します。

「今、進路を考えている子どもの気持ちを聞く時、これから先の事に対し、とても良いお話を聞け、迷いが少し消えたように思えました。
今日の講演を参考に、子どもの気持ちをもう一度ちゃんと聞いてあげたいと思います」

「石川さんのお話をきくなかで、大きくなっても子どもたちは大切な存在であることを改めて感じることができました。
石川さんの歌声がとても心にひびく講演会となりました。
今日教えて頂いた自分メッセージを伝えていくよう、これから心がけていきたいと思います」

「欲が出ていて、子どもを苦しめたりしていたかも・・・とふり返りました。
これからの生活の中でいかしていきたい内容でした」

「とても心あたたまる講演でした。
どれが正解ということはなく、気づいた時に修正すればいい・・・、まだ間に合うなあ。
子育ては、何歳になっても親であり、子である限り永遠なんだと思いました。
親の姿を見て子どもは成長する。子どもにほめられ、尊敬される自分でいたいと思いました

鳥取敬愛高等学校PTA研修部人権教育研修会で話す石川

「子どもとのかかわり方に実際に悩んでいる最中です。
本当にわかりやすく話して下さって、とても聞きやすい講演会でした」

「涙をこらえるのに必死でした。
私は子供達が愛おしくて愛おしくてたまりません。
子離れするにはどうしたら良いか迷っていましたが、少し心が軽くなりました。
またお会いしたいです」

「高2の息子の対応に悩みながら毎日をすごしているのが現実です。
母親を遠ざける時、近よってくる時と、さまざまです。
近よって来た時にゆっくり、しっかり向きあえるようにしたいと思いました。
家族でたくさん笑いあえるように!!」

風邪ひき状態が続き、声がちゃんと出なくて、何日も前からずっと心配してたのですが、当日もまだ鼻づまり声のままでラストの「梨のうた」も歌いました。

そんな状態だったので、「感想」というより私への応援メッセージになっているアンケートを読んで、よけいに胸にジーンと来ました。

「すごく楽しい研修会でした。
音楽療法という感じですね。
心が元気になるような思いがして、とても良かったです。
”あっ”という間に時間が過ぎてしまい・・・もっとお話や音楽が聞きたかったです」

「誰にでも子育て、人生の中で苦しい時があるのだなあ・・・と思いました。
発信していく事、発信されていく姿が、迷っている人たちにとってはとても心強いメッセージだと思いました。
今後も活躍される事を願います」

ほんとに「こちらこそありがとうございました」とお一人ずつお礼を申し上げたいくらいです。

項 目内 容
講演会タイトル鳥取敬愛高等学校保護者人権研修会
日 時2015年7月4日
演 題「思いやりと想像力」
場 所鳥取県鳥取市 鳥取敬愛高等学校
主 催鳥取敬愛高等学校保護者会
kojikaen

子育てに行き詰まって(幼保園講演会)

2013年9月7日にやったこじか園保護者会講演会のの画像とアンケート結果が届きました。

今回の講演は、まず講演前にいただいた役員さんのお手紙を読んだ段階でグッときてしまいました。
会長さん、役員さんで、事前に何度もどんな講演会にしたいかを話し合ってこられたそうです。

講演会では珍しいのですが、保護者会で事前に「何を話して欲しいか」「どんな悩みがあるか」ということをアンケートを取られていました。
そのアンケートには様々なことが書かれていました。

都会から嫁いできて密度の濃すぎる近所付き合いが苦痛
子育てに義父母が口を出して困る
子どもがちゃんと育ってくれるか心配
夫が子育てを手伝ってくれないがどうしたらいいか

などなどその内容は多岐にわたっていました。

そのすべてを個々に回答することはできませんが、講演を通じてなんらかのヒントになることを伝えられたらという気持ちで臨みました。

鹿野町こじか園で保護者に話す石川

最初は、自己紹介のギャグさえスルーされたくらい「シラー」としたムードだったのですが、それがまるで嘘のように途中から前のめりの熱気が伝わってきて、否が応でも力が入りました。
涙をぬぐう人が増えてきて、だんだん和やかな温かい空気になりました。

私自身が子育てで悩んだこと、接し方を間違えたことに気づいたことをきっかけに、より子どもたちとのつながりを強くしたことなど、実体験を元に話しました。

さらに、心理学的に効果がある子どもとの接し方についてもお伝えしました。
終わったあとは、とても喜んでいただけたみたいで、嬉しい感想をたくさん言っていただきました。

そして、アンケートを送っていただいたわけです。

アンケートには、びっしりと感想がつまっていました。
一読して、思わず涙が出てしまいました。

鹿野町こじか園で保護者に歌う石川

参加者さんのアンケートは、子育てでたいへんな思いをしているのが文面から伝わってきました。
仕事と子育て、嫁・姑問題、地域のかかわりなど、いろんな悩みを抱えながらいっぱいいっぱいで生活されているのがわかりました。

ごく一部を抜粋してご紹介します。

・今、本当にしてあげることを見直すことができた。
なかなか、イライラして怒りたくなくても怒らざるをえない事が多々あるけども、しっかり今の間に愛情を注ぐ事が大事なこともわかった。
歌もおもしろかったです。伝わる部分がいっぱいありました。

・とても楽しく、涙もほろっと。あっというまでした。
子育てはいろいろと難しいこともたくさん。でも、たくさんの愛情を持って接すれば、いつか伝わるのかなと思いました。
機会があればまたお会いしたい先生でした。

・いろいろな事を教えていただく講演もよかったですが、今回のような、自分で考え、感じることが本当に大切であると思いました。
思いやる気持ち、大切にしたいです。

・ご自身の子育て経験をまじえながらのお話で、とても伝わるものがあり、感動しました。
今はとにかく一生懸命愛してあげるだけで十分なんだな・・・と改めて子育てをむずかしく考える必要はなく、がんばる気持ちになれました。

・何度も泣きそうになりました。
当たり前の事を忘れていたけど、本当に原点に返ることができました。
何があるかわからないこの先、夫と家族、子ども、み~んなで乗りこえていきたいと強く思える講演でした。
「ありがとう」「ありがたい」と感謝を忘れず人生を楽しんでいきます。ありがとうございました。

・実体験をふまえながら、楽しい話や歌もありで、充実した時間が過ごせました。
久しぶりに笑ったり、感動したと思います。
言葉ひとつで人は傷つくし、救われるというのも本当だなあと思いました。

・子育てで行き詰まっている最中で、石川さんの歌とお話がとても心に響きました。
また講演が聞きたいです。

・とても楽しく話を聞かせていただきました。
歌も一曲一曲心に響く歌で涙が出ました。
ありがとうございます。もっともっと聞いていたかったです。

そのほか、そのままご紹介すると「自画自賛じゃないか」と思われそうなほど絶賛の言葉が並んでいました(笑)

私がやっている講演の中では「子育て」テーマは少ないほうなので、こんなふうに喜んでいただけるならもっとやって行こうと思いました。

こじか園の先生方、保護者会の皆さん、ありがとうございました。

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